皆さんは「ふるさと納税」を利用していますか?
「お米やお肉、魚介類などの返礼品がもらえてお得!」
そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
一方で、
「名前は聞いたことがあるけど、仕組みがよく分からない」
「なんだか手続きが面倒そう」
「本当にお得なの?」
「そもそも、みんな利用しているの?」
と思っている人も少なくないはずです。
そこで今回は、2026年に公表された最新データをもとに、**ふるさと納税を利用している人はどれくらいいるのか、なぜ利用しない人がいるのか、そして気になる「控除上限額を超えて寄付したらどうなるのか」**について調べてみました。
意外と身近な制度ですが、調べてみると「お得」の一言だけでは片付けられない部分も見えてきます。
それでは、いってみましょう!
そもそも「ふるさと納税」って何?
まず、ふるさと納税について簡単におさらいしておきましょう。
ふるさと納税は、名前に「納税」とありますが、実際には自分が選んだ自治体に寄付をする制度です。
出身地である必要はなく、自分が応援したい自治体を自由に選ぶことができます。
そして、一定の条件を満たしたうえで手続きをすると、寄付額のうち2,000円を超える部分について、所得税や住民税の控除を受けられる仕組みになっています。
ただし、誰でもいくら寄付しても「実質2,000円」になるわけではありません。
ここが、ふるさと納税を理解するうえで非常に重要なポイントです。
所得や家族構成、各種控除などによって「控除できる上限額」が変わるため、その範囲を超えて寄付すると、自己負担額が増える可能性があります。
つまり、
「いくら寄付してもお得」という制度ではない
ということです。
ふるさと納税を利用している人はどれくらいいる?
では、実際にどれくらいの人が利用しているのでしょうか。
総務省が2026年に公表した「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」によると、令和8年度課税における住民税控除の適用者数は11,514,115人、約1,151万人でした。
さらに、2025年度のふるさと納税による寄附総額は約1兆3,314億円。
寄附件数も約5,963万件となり、過去最高を更新しています。
数字だけを見ると、
「1,151万人も利用しているのか!」
と感じますよね。
では、日本の納税者のうち、どのくらいの割合なのでしょうか?
民間の「ふるさと納税ガイド」が総務省のデータをもとに独自算出した数字では、2026年の全国の利用率は18.2%。
つまり、ざっくり言えば**「5人に1人弱」**が利用している計算になります。
逆に言えば、8割以上の人は利用していないとも考えられます。
ただし、この18.2%という数字は総務省が直接「全国の利用率は18.2%」と発表したものではなく、総務省の控除適用者数などをもとに民間側が算出した数字です。
都道府県によって利用率にはかなり差がある?
さらに面白いのが、地域による違いです。
2026年のデータをもとにした民間集計では、利用率が高い地域と低い地域でかなり差が出ています。
利用率が高い上位には、
- 東京都:約26.1%
- 大阪府:約22.2%
- 神奈川県:約22.1%
- 兵庫県:約21.4%
- 愛知県:約21.0%
などが並びます。
一方、利用率が低い地域では、
- 岩手県:約9.2%
- 秋田県:約9.3%
- 青森県:約9.6%
などとなっています。
東京都と岩手県では、利用率に約2.8倍の差があるという結果です。
もちろん、この数字だけを見て「都会の人ほどふるさと納税が好き」と単純に結論づけることはできません。
所得水準や年齢構成、制度の認知度など、さまざまな要因が関係していると考えられます。
それでも、地域によって利用状況にかなり差があるのは興味深いところです。
なぜ、ふるさと納税を利用しない人が多いの?
ここが今回の本題です。
1,151万人もの人が利用している一方で、利用していない人もまだまだ多い。
では、なぜなのでしょうか?
理由として考えられるのは、大きく分けて次のようなものです。
① 仕組みがよく分からない
まず大きいのが、これではないでしょうか。
「ふるさと納税」という言葉は知っていても、
「結局、何をすればいいの?」
という人は少なくありません。
特に分かりにくいのが、
「なぜ実質2,000円になるの?」
という部分です。
最初に自分のお金を出して自治体に寄付し、その後に税金の控除を受ける。
この仕組みが、初めての人には少し複雑に感じられます。
さらに、
「自分はいくらまで寄付できるの?」
という問題もあります。
控除上限額は人によって違うため、「間違えて損をしたくない」と考えて利用を避ける人がいても不思議ではありません。
② 手続きが面倒そう
「税金」という言葉が出てきただけで、
「なんだか難しそう……」
と感じる人もいるでしょう。
ただ、会社員など一定の条件を満たす人で、寄付先が5団体以内であれば、確定申告をしなくても控除を受けられる「ワンストップ特例制度」があります。
とはいえ、
- 申請が必要
- 寄付先ごとに手続きが必要になる
- マイナンバーカードなどを使った手続きが必要になる場合がある
- 期限を気にしなければならない
など、「面倒そう」という印象を持たれる理由はあります。
また、医療費控除などのために確定申告をする人は注意が必要です。
ワンストップ特例を申請していても、同じ年に確定申告をする場合は、ふるさと納税についても申告に含める必要があります。
「ワンストップ特例を使ったから絶対に確定申告不要」というわけではないんですね。
③ そもそも大きなメリットを感じない
ふるさと納税には返礼品という大きな魅力があります。
しかし、全員が同じように大きなメリットを得られるわけではありません。
控除できる税額が少ない人の場合、寄付できる上限額も小さくなります。
そのため、
「手続きまでして、数千円程度のメリットなら別にいいかな」
と考える人もいるでしょう。
また、収入が少ない人や所得税・住民税の負担が少ない人の場合は、そもそもふるさと納税による税控除のメリットが小さくなります。
ただし、
「年収○万円以下なら絶対にやらないほうがいい」
と一律に決めつけることはできません。
家族構成や各種控除などによって上限額は変わるからです。
「自分の場合はいくらまでなのか?」を確認することが大切です。
④ 先にお金を出すのが嫌
これも意外と大きな理由かもしれません。
ふるさと納税は、基本的には先に自治体へ寄付をします。
例えば数万円を寄付した場合、その時点では自分の口座から数万円のお金が出ていきます。
その後、条件を満たして手続きをすることで、所得税や住民税の控除を受けます。
つまり、
「今すぐ使えるお金が減る」
という感覚になるわけです。
家計に余裕がない時期なら、
「来年の税金が安くなるとしても、今数万円出すのはちょっと……」
となるのは自然なことだと思います。
⑤ 自分が住んでいる自治体を応援したい
ふるさと納税には、もう一つ考えておきたいポイントがあります。
自分が住んでいる自治体ではなく、別の自治体へ寄付することで、住んでいる自治体の住民税が減るケースがあります。
そのため、
「自分が暮らしている地域に税金を払いたい」
「子育てや福祉、ごみ収集など、自分の住んでいる地域の行政サービスを支えるお金だから」
という理由で、あえてふるさと納税を利用しない人もいるでしょう。
これは「お得かどうか」とは別の価値観の問題です。
返礼品をもらうことだけを考えるのではなく、
「自分の税金をどの地域に使ってほしいのか」
という視点もあります。
では、控除上限額を超えて寄付する人はいる?
ここも、ふるさと納税を利用するなら知っておきたいところです。
結論から言えば、控除上限額を超えて寄付してしまうケースはあり得ます。
例えば、自分の控除上限額が5万円だったとします。
それなのに7万円を寄付した場合、5万円を超えた2万円については、ふるさと納税の「特例控除」によるお得な部分をフルに受けられなくなります。
では、超えた2万円は完全に無駄なのでしょうか?
ここは少し注意が必要です。
ふるさと納税では、寄付額のうち2,000円を超える部分について一定の税控除がありますが、特例控除には上限があります。
そのため、
「上限を超えた分は、全部そのまま返ってくる」わけではない
という理解が大切です。
一方で、上限を超えて寄付したからといって、罰金やペナルティが発生するわけでもありません。
単純に、
「想定していたほど税金の控除を受けられず、自己負担が増える」
と考えると分かりやすいでしょう。
なぜ上限を超えてしまうの?
では、どうして上限を超えてしまうのでしょうか?
年収を前年と同じだと思ってしまう
よくあるのがこれです。
「去年は年収500万円だったから、今年も500万円くらいだろう」
と考えて上限額を計算したものの、
- 残業代が減った
- ボーナスが減った
- 転職した
- 働き方が変わった
などによって、実際の所得が想定より少なくなるケースがあります。
ふるさと納税の上限額は、その年の所得状況などによって変わるため、「去年と同じ」とは限りません。
他の控除の影響を考えていなかった
住宅ローン控除や医療費控除など、他の控除との関係もあります。
「去年と同じくらい寄付できるだろう」
と考えていても、その年の所得や控除の状況が変われば、結果が変わる可能性があります。
そのため、ふるさと納税をする年は、自分の最新の収入や控除状況を確認しておくことが重要です。
欲しい返礼品を優先してしまう
これも人間らしい理由です。
「この返礼品、どうしても欲しい!」
と思ってしまうと、
「ちょっとくらい上限を超えてもいいか」
となることがあります。
例えば、控除上限額が5万円なのに、10万円の寄付でもらえる返礼品がどうしても欲しい。
その場合、
「税金の控除を最大限受けるための寄付」
ではなく、
「返礼品も含めて、その自治体を応援するための寄付」
と割り切る考え方もできます。
ただし、その場合は「お得だから寄付する」という考え方とは少し変わってきます。
ふるさと納税は「絶対にお得」ではない
ここまで見てくると、ふるさと納税に対するイメージが少し変わるかもしれません。
よく、
「実質2,000円で返礼品がもらえるからお得!」
と言われます。
確かに、一定の条件を満たし、控除上限額の範囲内で適切に手続きをすれば、大きなメリットを得られる制度です。
しかし、
誰でも、いつでも、いくら寄付しても2,000円で済むわけではありません。
ここは非常に重要です。
特に、
- 自分の控除上限額を確認していない
- 手続きをしていない
- 期限を過ぎてしまった
- 他の控除との関係を確認していない
- 上限を大きく超えて寄付してしまった
という場合には、「思っていたほどお得じゃなかった」という結果になる可能性があります。
それでも、ふるさと納税が広がっている理由
一方で、ふるさと納税の利用は確実に広がっています。
2025年度の寄附総額は約1兆3,314億円となり、6年連続で過去最高を更新しました。
控除適用者数も約1,151万人に達しています。
さらに、物価高の影響もあり、
- お米
- 肉
- 魚
- 日用品
- トイレットペーパー
など、普段の生活で使うものを返礼品として選ぶ人も増えているとみられています。
「贅沢品をもらう」というより、
「どうせ必要になるものを返礼品でもらう」
という使い方ができるようになったことも、利用者が増えている理由の一つかもしれません。
ふるさと納税をするかどうかは「お得」だけで決めなくてもいい
個人的には、ふるさと納税は「絶対にやったほうがいい制度」というより、
「自分に合っているなら利用する」
くらいで考えてもいいのではないかと思います。
例えば、
「応援したい自治体がある」
「返礼品に欲しいものがある」
「税金の使い道を自分で選びたい」
「どうせ納める税金なら、返礼品も楽しみたい」
という人なら、検討する価値は十分にあります。
一方で、
「仕組みを調べるのが面倒」
「今まとまったお金を出す余裕がない」
「自分が住んでいる自治体を応援したい」
という人なら、無理に利用する必要もないでしょう。
まとめ:ふるさと納税は「仕組みを理解してから」が大切
今回は、ふるさと納税を利用している人がどれくらいいるのか、そして利用しない理由や上限額について調べてみました。
2026年に公表された最新データでは、住民税控除の適用者数は約1,151万人。
ふるさと納税はかなり普及した制度になっていますが、それでも利用率は民間集計で約18.2%。
つまり、まだ利用していない人のほうが圧倒的に多い状況です。
利用しない理由としては、
- 仕組みがよく分からない
- 上限額の計算が難しい
- 手続きが面倒
- 先にお金を出す必要がある
- 自分の自治体を応援したい
など、さまざまなものが考えられます。
そして、実際に利用する場合には、
「自分はいくらまで寄付できるのか?」
を確認することが非常に重要です。
せっかく「お得になるぞ!」と思って始めたのに、上限額を大幅に超えてしまえば、期待していたほどのメリットを受けられない可能性があります。
ふるさと納税は、うまく使えば家計の助けにもなります。
でも、その一方で、
「ふるさと納税=誰でも絶対に得する魔法の制度」ではありません。
制度の仕組みを理解して、自分の状況に合った範囲で利用する。
これが一番大切なのではないでしょうか。
皆さんは、ふるさと納税を利用していますか?
「毎年利用している!」
「興味はあるけど、まだやったことがない」
「お得そうだけど、手続きが面倒……」
「そもそも自分の自治体に税金を納めたい!」
など、いろいろな意見がありそうです。
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それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
9月17日
【イタリア料理の日】
イタリア料理の普及や発展、イタリア文化の紹介などを目的として、日本イタリア料理協会(ACCI)が2011年に制定しました。
由来
イタリア語で「料理」や「台所」を意味する「Cucina(クチーナ)」の語呂合わせからきています.
- ク(9)
- チー(1)
- ナ(7)
どんなことをするの?
この時期になると、日本イタリア料理協会が主催する食フェスや料理イベントが開催されたり、飲食店や食品メーカーでイタリア料理のキャンペーンが行われたりします。
ご自宅でも、パスタやピザなどのイタリアンを作って楽しむのにぴったりの記念日です。