社会人の皆さんは、会社で会議に参加する機会はありますか?
役職に就いている人や、特定の専門分野を担当している人であれば、会議に参加する機会はかなり多いかもしれません。
もちろん、会議そのものが悪いわけではありません。
情報を共有したり、問題点を話し合ったり、重要な方針を決定したりするために、会議は必要なものです。
しかし、会社員として働いていると、こんな経験をしたことはないでしょうか?
「1時間も会議をしたのに、何も決まらなかった」
「結局、次回の会議でまた話し合うことになった」
「参加者が多すぎて、誰も本音を言わないまま終わった」
「そもそも、なぜ自分がこの会議に呼ばれたのか分からない」
筆者自身も、会社員時代に何度も「この会議は一体何のためにあるのだろう?」と思った経験があります。
時間を合わせて人が集まり、長時間にわたって話し合ったにもかかわらず、結論が出ない。
そして、次回の会議が設定される。
このような「何も決まらない会議」は、決して珍しいものではありません。
では、なぜ日本の会社では、会議をしても物事が決まらないことがあるのでしょうか?
今回は、日本の会議が長時間化し、結論が出にくくなる理由について考えてみたいと思います。
日本の会社で「何も決まらない会議」が生まれる4つの理由
1. 「全員の納得」を重視しすぎる
日本の組織では、物事を決める際に「関係者全員が納得していること」を重視する傾向があります。
もちろん、関係者の意見を聞くことは大切です。
現場の意見を無視して上層部だけで決定すると、実際に仕事をする人たちから反発が出る可能性もあります。
そのため、さまざまな立場の人から意見を聞き、できるだけ多くの人が納得できる形を目指す。
これは日本企業の強みでもあります。
しかし、全員の納得を目指しすぎると、当然ながら意思決定には時間がかかります。
Aさんは賛成。
Bさんは反対。
Cさんは条件付きで賛成。
Dさんは「もう少し検討した方がいい」と主張する。
こうして意見をまとめているうちに、会議の終了時間が近づいてきます。
そして最終的には、
「今日は結論が出なかったので、次回また検討しましょう」
という結果になる。
このような流れは、決して珍しくありません。
日本企業では、会議の場で初めて本格的な議論を始めることもあります。
しかし、本来は会議の前にある程度の意見調整をしておいた方が、会議そのものはスムーズに進みます。
いわゆる「根回し」です。
根回しという言葉には、どこかネガティブなイメージもあります。
しかし、関係者に事前に情報を共有し、問題点を確認しておくこと自体は、決して悪いことではありません。
むしろ、会議の場で初めて重要な問題が発覚するよりも、事前に確認しておいた方が効率的です。
問題は、根回しができていない状態で、会議の場だけで全員の意見をまとめようとすることです。
これでは、なかなか結論にたどり着きません。
2. 「誰が決めるのか」が曖昧になっている
会議で物事が決まらない大きな原因の一つが、最終的な意思決定者が明確になっていないことです。
例えば、ある新しい企画について会議をするとします。
参加者は10人。
それぞれが意見を出します。
しかし、最後に誰が決めるのかが決まっていない。
そうなると、
「もう少し他の人の意見を聞きましょう」
「関係部署にも確認しましょう」
「上司に相談してみましょう」
と、どんどん決定が先送りされていきます。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
一つには、「自分一人で決めて失敗したくない」という心理があります。
自分が決定して、その結果うまくいかなかった場合、責任を問われる可能性があります。
一方で、
「みんなで話し合って決めました」
という形であれば、責任が分散されます。
もちろん、重要な判断を一人だけで決めることが適切とは限りません。
しかし、最終的な責任者が誰なのか分からない状態では、会議を何度繰り返しても結論は出にくくなります。
会議を始める前に、
「この会議では最終的に誰が決定するのか」
「誰が判断を下すのか」
を明確にしておくだけでも、議論の進み方は大きく変わります。
意見を出す人と、最終的に決める人は、必ずしも同じである必要はありません。
むしろ、
「参加者から幅広く意見を聞く」
↓
「最終的には責任者が決める」
という仕組みの方が、効率的な場合もあります。
3. 会議の目的とゴールが曖昧
「とりあえず集まって話し合いましょう」
このような会議は、かなり危険です。
なぜなら、参加者によって会議の目的が違っている可能性があるからです。
ある人は「今日は結論を出す会議」だと思っている。
別の人は「情報を共有するだけの会議」だと思っている。
さらに別の人は「まだアイデアを出す段階」だと思っている。
これでは、話が噛み合いません。
会議には、少なくとも次のような種類があります。
- 情報共有
- 意見交換
- ブレインストーミング
- 問題解決
- 意思決定
- 進捗確認
これらは、似ているようで目的がまったく違います。
例えば「情報共有」が目的なら、メールやチャット、共有ドキュメントで済むかもしれません。
「アイデアを出す」ことが目的なら、最初から結論を求める必要はありません。
一方で「意思決定」が目的なら、会議終了時には何らかの判断を下す必要があります。
この違いを明確にしないまま会議を始めると、参加者はそれぞれ別の方向を向いてしまいます。
会議の冒頭で、
「今日の会議では、最終的に何を決めるのか?」
を確認するだけでも、かなり変わるはずです。
例えば、
「今日は新商品の方向性を3案から1案に絞る」
「今日は予算案を確定する」
「今日は担当者と期限を決める」
などです。
ゴールが具体的であればあるほど、議論は進めやすくなります。
4. 参加者が多すぎる
会議の参加者が多すぎることも、会議が決まらない原因になります。
「念のため、この人も呼んでおこう」
「あの部署にも関係するかもしれない」
「一応、上司にも参加してもらおう」
このようにして、どんどん参加者が増えていくことがあります。
最初は5人で十分だった会議が、気がつけば15人、20人になっている。
こうなると、全員が発言するだけでもかなりの時間がかかります。
さらに、参加者が多いほど、
「こんなことを言ってもいいのだろうか」
「自分の意見で話を止めてしまったらどうしよう」
と、発言を控える人も増えていきます。
結果として、会議の参加者は多いのに、実際に発言する人は数人だけ。
残りの人は、ただ話を聞いているだけ。
それでも、その人たちの時間は消費されています。
会議に参加する人を決めるときは、
「その人がいないと意思決定できないのか?」
を考える必要があります。
単に情報を知っておいてほしいだけなら、会議に呼ばず、議事録や資料を共有する方法もあります。
「参加する人」と「情報を受け取る人」を分けるだけでも、会議の効率は大きく変わるでしょう。
会議を「決まる場」に変えるための4つの方法
では、どうすれば「何も決まらない会議」を減らすことができるのでしょうか。
特別なシステムを導入しなくても、まずは基本的なルールを決めるだけで改善できる部分はあります。
① 会議の目的とゴールを事前に共有する
会議の案内には、最低限次の内容を記載しておくとよいでしょう。
- 何について話し合うのか
- なぜ話し合うのか
- 会議終了時に何を決めるのか
- 誰が最終決定するのか
- 事前に確認しておく資料は何か
例えば、
「新商品の方向性について話し合います」
だけでは、ゴールが分かりません。
一方で、
「新商品の方向性について3案を比較し、今回の会議で1案に絞る」
と書かれていれば、参加者も準備しやすくなります。
「何を決める会議なのか」を事前に共有することは、非常に重要です。
② 参加者を必要最小限にする
参加者を増やせば、必ずしも良い結果が出るわけではありません。
むしろ、参加者が多すぎることで、意思決定が遅くなる場合もあります。
参加者を、
- 決定権を持つ人
- 実務上のキーパーソン
- 専門的な知識が必要な人
に絞るだけでも、会議はかなりコンパクトになります。
もちろん、関係者の意見を聞くことは大切です。
しかし、「関係者全員を会議に呼ぶ」ことと、「関係者全員の意見を聞く」ことは別です。
事前に意見を集めたり、資料を共有したりする方法もあります。
③ 会議の最後に「誰が・何を・いつまでに」を決める
会議で何かを決めたつもりでも、実際には何も進まないことがあります。
その原因は、次の行動が明確になっていないことです。
例えば、
「新しい企画を進めることになりました」
だけでは不十分です。
必要なのは、
- 誰が担当するのか
- 何をするのか
- いつまでにするのか
です。
つまり、
「誰が、いつまでに、何をするのか」
を決めることが重要です。
例えば、
「田中さんが、来週金曜日までに、企画書の初稿を作成する」
という形です。
ここまで決まって初めて、会議が次の行動につながります。
会議の最後に、
「では、今日決まったことを確認します」
と、決定事項と担当者を読み上げるだけでも効果があります。
④ 報告だけの会議を減らす
進捗報告や数値の共有だけなら、必ずしも会議を開く必要はありません。
資料やチャットで共有できる内容も多いでしょう。
そして、本当に問題がある部分だけを会議で話し合う。
この方法なら、会議の時間を大きく短縮できます。
会議は、
「情報を受け取る場所」ではなく、「相談して決断する場所」
にした方が、本来の価値を発揮しやすいのではないでしょうか。
日本と海外では会議の進め方に違いがある?
日本の会議を考えるとき、海外の企業と比較されることがあります。
もちろん、海外企業といっても国や企業によって文化は大きく異なります。
そのため、「海外はすべて効率的」「日本はすべて非効率」と単純に考えることはできません。
ただ、特に欧米企業などでは、会議における「意思決定者」と「責任者」を明確にする考え方が比較的強いと言われています。
日本では、
「みんなで話し合って、みんなが納得できる結論を目指す」
という形になりやすい一方で、
「意見は全員から聞くが、最終的には責任者が決める」
という考え方もあります。
この違いが、会議の進むスピードに影響することがあります。
日本の会議と海外の会議の違い
日本の場合
- 関係者全員の納得を重視する
- 事前の根回しが重要になる
- 会議で情報共有をすることがある
- 決定に時間がかかる場合がある
- 人間関係への配慮から、強い反対意見を言いにくいことがある
欧米企業などで見られるスタイル
- 意思決定者を明確にする
- 会議の目的を絞る
- 意見の対立と人間関係を分けて考える
- 役割と責任を明確にする
- 会議の時間を短く設定する
ただし、海外の方法がすべて正しいわけではありません。
意思決定が速い一方で、現場の納得感が不足する可能性もあります。
トップの判断が間違っていた場合、組織全体が間違った方向に進んでしまうこともあります。
一方、日本型の合意形成は時間がかかるものの、関係者の納得を得やすいというメリットがあります。
つまり、重要なのは「日本式か海外式か」ではないのかもしれません。
大切なのは、
「どのような場面で、どのような意思決定方法を採用するのか」
ではないでしょうか。
海外企業ではどのような会議が行われている?
海外の企業では、会議の無駄を減らすために、さまざまな工夫が行われています。
例えば、会議の前に資料を読んでおき、会議では発表ではなく議論に集中する方法があります。
また、決定事項ごとに担当者を明確にする仕組みを導入している企業もあります。
会議の参加者数を制限したり、立ったまま短時間で進捗を確認したりする方法もあります。
これらの方法に共通しているのは、
「会議の時間を目的達成のために使う」
という考え方です。
会議を開催すること自体が目的になってしまうと、どうしても無駄が増えます。
「毎週月曜日だから開催する」
「昔から続いているから開催する」
「とりあえず関係者を集める」
という状態になっていないか、定期的に見直す必要があります。
なぜ無駄な会議はなくならないのか?
「会議が無駄だ」と感じている人は、決して少なくないでしょう。
それなのに、なぜ無駄な会議はなくならないのでしょうか。
そこには、いくつかの理由があると思います。
「会議をしている=仕事をしている」という錯覚
長時間の会議に参加すると、体力的にも精神的にも疲れます。
そのため、
「今日は一日中会議だった」
「かなり仕事をした気がする」
と感じることがあります。
しかし、疲れたことと、成果を出したことは別です。
会議に何時間参加しても、何も決まらず、何も進まなければ、会社にとっては大きなコストになります。
特に会議には、複数の人が参加します。
例えば、10人が2時間参加する会議であれば、単純に考えて20人時間が消費されます。
そこに準備時間や移動時間、会議後の対応時間まで加わります。
「1時間の会議」と聞くと短く感じるかもしれません。
しかし、10人が参加していれば、会社全体では10時間分の時間が使われています。
会議のコストは、決して小さくありません。
「会議をした」という事実が目的になる
何か問題が起きたとき、
「会議を開いて話し合いました」
と言えることは、組織にとって一つの安心材料になる場合があります。
しかし、会議を開いたことと、問題が解決したことは別です。
会議を開催した。
関係者に情報を共有した。
意見を聞いた。
それでも、具体的な行動が決まっていない。
この状態では、問題は解決していません。
会議の開催そのものが目的になっていないか。
これは、定期的に見直した方がよいでしょう。
「あの人を呼ばないと角が立つ」という心理
参加者が増える理由として、
「あの人を呼ばないと失礼かもしれない」
「後から聞いていないと言われるかもしれない」
という心理もあります。
この結果、本来なら参加しなくてもよい人まで会議に参加することになります。
もちろん、情報共有は大切です。
しかし、
「情報を共有するために会議へ参加してもらう」
のではなく、
「会議の結果を共有する」
という方法もあります。
参加者を減らすことは、決して仲間外れにすることではありません。
むしろ、必要な人が必要な仕事に集中できる環境を作ることでもあります。
個人でもできる「無駄な会議」への対策
会社全体の会議文化を、一人で変えるのは簡単ではありません。
しかし、自分の時間を守るためにできることはあります。
会議に呼ばれたら自分の役割を確認する
会議に招待されたら、
「今回の会議で、自分にはどのような役割がありますか?」
と確認してみるのも一つの方法です。
意見を求められているのか。
専門的な判断を求められているのか。
単に情報共有のためなのか。
自分の役割が分かれば、準備もしやすくなります。
逆に、特に役割がないのであれば、資料や議事録の共有だけで済む可能性もあります。
事前に自分の意見を共有しておく
会議の前に、
「自分の意見はこうです」
「確認したい点はこの3つです」
と、チャットやメールで共有しておく方法もあります。
そうすれば、会議中に同じ説明を何度もする必要がなくなります。
会議では、
「事前に共有した内容について、特にこの部分だけ相談したいです」
と話を進めることもできます。
会議の終了時間を意識する
会議が予定時間を過ぎても終わらないことがあります。
そんなときは、
「残り時間で、今日決めるべきことを確認しませんか?」
と提案してみるのもよいでしょう。
この一言だけで、議論が本題に戻ることがあります。
また、次の予定がある場合は、
「○時から別の予定があるため、○時までの参加になります」
と事前に伝えておく方法もあります。
もちろん、重要な会議では難しい場合もあります。
しかし、自分の時間を守る意識を持つことは大切です。
すべての会議を短くすればいいわけではない
ここまで「無駄な会議」について書いてきましたが、会議は短ければ短いほど良いというわけではありません。
時間をかけて話し合うべき問題もあります。
複雑な問題や、関係者が多いプロジェクトでは、十分な議論が必要な場合もあるでしょう。
また、チーム内のコミュニケーションを深めるための会議もあります。
すべてをチャットやメールに置き換えてしまうと、今度はコミュニケーション不足が起こる可能性もあります。
大切なのは、
「会議を短くすること」ではなく、「目的に合った時間を使うこと」
です。
10分で終わる会議を1時間かけて行うのは問題です。
しかし、1時間必要な議論を無理に10分で終わらせるのも問題です。
会議の時間は、目的に合わせて決める必要があります。
「会議をすること」が目的になっていないか?
日本の会社で「何も決まらない会議」が生まれる理由には、
- 全員の納得を重視しすぎる
- 最終的な意思決定者が曖昧
- 会議の目的やゴールが不明確
- 参加者が多すぎる
- 情報共有と意思決定が混同されている
- 昔から続いているという理由だけで会議が続いている
といった要因があります。
日本の合意形成には、関係者の納得を得やすいというメリットがあります。
一方で、すべての人の意見を聞こうとすると、意思決定に時間がかかります。
海外の企業で見られるような「責任者が決める」という考え方も、場合によっては参考になるでしょう。
重要なのは、日本式か海外式かという単純な比較ではありません。
会議の目的に応じて、
「誰が意見を出すのか」
「誰が決めるのか」
「いつまでに決めるのか」
を明確にすることです。
そして、会議が終わったときに、
「結局、何が決まったのか?」
が説明できる状態にする。
これが、会議の最低限のゴールなのではないでしょうか。
何時間も人を集めて、結局何も決まらない。
そして、また次回の会議を設定する。
このような状態が続けば、働く人にとっても、会社にとっても大きな時間の損失になります。
その時間があれば、本来の仕事を進めることもできます。
早く帰宅して休むこともできます。
家族との時間を過ごすこともできます。
自分のために勉強することもできます。
会議を一つ短くするだけでは、大きな変化は起こらないかもしれません。
しかし、会社全体で無駄な会議を少しずつ減らしていけば、働き方は大きく変わる可能性があります。
皆さんの会社では、「何も決まらない会議」はありますか?
また、「この会議は本当に必要なのかな?」と思った経験はありますか?
よければ、皆さんの体験や意見をコメントで教えてください。
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
8月12日
【ハイチュウの日】
「ハイチュウの日」とは、森永製菓株式会社が制定した記念日です。
由来と目的
- 語呂合わせ: 「ハ(8)イ(1)チュウ(2)」と読む語呂合わせから選ばれました。
- 制定時期: 2004年に一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されました。
- 目的: 夏休みや帰省などで家族や友人が集まる時期に、ハイチュウのおいしさと食感で場をよりいっそう盛り上げたいという思いが込められています。
期間中の取り組み
毎年8月12日の前後に向けて、森永製菓の公式サイトなどを通じて以下のような特別なプロモーションや新商品の発売が展開されます。
- 限定フレーバーの発売: 過去には「プレミアム南高梅」や「とろとろピーチ」など、夏にぴったりな甘酸っぱい限定味が登場しています。
- キャンペーン・イベント: 映画とのコラボ企画や、SNSでのプレゼントキャンペーン、限定イベントなどが実施されます。