季節は春から梅雨、そして夏へと移り変わる頃。気温の上昇とともに注意したいのが「ゲリラ豪雨」です。空が急に暗くなり、激しい雨や突風、そして雷が突然襲ってくる――そんな不安定な天候が増える季節です。
雷が鳴ると「怖いな」と思うことはあっても、自分が落雷に遭うとはなかなか想像しないかもしれません。でも実際、落雷によって命を落とす事故は毎年のように報道されています。
では、落雷に遭う確率はどのくらいなのでしょうか?
落雷に遭う確率とその危険性
落雷に遭遇する確率はおよそ100万分の1とされています。非常に低い数字ですが、だからといって安心はできません。なぜなら、**落雷の直撃を受けた場合の死亡率は70〜80%**にもなるからです。
また、助かったとしても、神経障害・記憶障害・視覚障害など、深刻な後遺症が残ることもあります。
つまり、「雷が鳴ってるけどまあ大丈夫だろう」と油断するのは危険。**「雷は命に関わる災害」**だという認識を持つことが大切です。
命を守る!落雷から身を守る行動とは?
では、実際に雷が近づいてきたとき、私たちはどう行動すればよいのでしょうか。以下に具体的な対策をまとめました。
⚡屋外にいる場合
①避難場所の確保が最優先!
- 頑丈な建物や車の中へ避難するのがもっとも安全です。
- 屋根があっても開放的な建物(東屋やテントなど)は危険です。完全に囲まれた空間に避難しましょう。
②避難場所がない場合の行動
- 開けた場所や木の近くから離れ、しゃがみ込む(両足を揃えて耳をふさぐ「雷座り」が基本)。
- **地面に寝そべるのはNG!**体に雷電流が流れやすくなります。
- 高い構造物(電柱・木など)からは4m以上離れるようにしましょう。
⚡注意が必要な場所
- 公園、グラウンド、ゴルフ場など開けた場所は雷が落ちやすいので避けましょう。
- 木の下には絶対に入らないでください。木に雷が落ちたとき、その電流が地面を伝って周囲の人に被害が及ぶ可能性があります。
⚡屋内にいる場合
雷が鳴っていても家の中なら安心?実はそうとも言い切れません。
①電気・通信機器に注意!
- 雷は電線や電話線、アンテナなどを通じて建物内に入り込むことがあります。
- テレビ・パソコン・電話機などは使わず、電源を抜いておくのが安全です。
②家の構造にも注意
- 家の中であっても**柱や金属配管(水道管など)**に触れないようにしましょう。雷電流が流れる可能性があります。
雷が去った後も油断禁物!
- 雷の音が聞こえなくなっても、30分間は屋外活動を再開しないのが基本ルールです。
- **雷注意報や気象庁の「雷ナウキャスト」**などを活用し、リアルタイムで状況を確認しましょう。
最後に:命を守る行動を日常に
落雷は、世界中で年間30億回以上発生している自然現象です。日本でも毎年、雷による被害は発生しています。
「たまたま運が悪かった」では済まされないのが自然災害の怖いところです。ですが、適切な行動を知っているだけで、命を守れる可能性は格段に高くなります。
これからの季節、天候の急変は珍しくありません。雷が鳴り出したら、「逃げる・避ける・守る」という基本の行動を心がけましょう。
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
📅 6月7日 ― 毒物劇物取締法制定記念日
6月7日は、「毒物劇物取締法制定記念日」。
1948年のこの日、人体に有害な毒物や劇物の製造・販売・取り扱いなどについて定めた法律「毒物及び劇物取締法」が公布されました。
この法律のおかげで、私たちの身の回りにある化学物質がきちんと管理され、安心して生活できているんですね。たとえば、農薬、洗剤、薬品など、正しく使えば役に立つものも、間違った使い方をすれば危険になることがあります。
そのためにも、**「注意書きをよく読む」「取り扱いを間違えない」**ことが大切。
小さなことかもしれないけれど、安全と安心は、そんな一つひとつの積み重ねで成り立っているんですね。
🎁 おまけトリビア:毒にも薬にもなる⁉️「パラケルススの言葉」
「すべてのものは毒である。毒でないものはない。用量が毒かどうかを決めるのだ」
この言葉、16世紀の医師パラケルススの名言なんです。
つまり、私たちが「安全」だと思っているものも、摂りすぎれば害になることがあるという教訓。
逆に言えば、毒とされるものも、使い方しだいで人の命を救う「薬」になることもあるということ。…深い言葉ですよね☺️