「書類送検」という言葉、正しく理解していますか?
テレビやネットのニュースでよく耳にする「書類送検」。
なんとなく“犯罪者になった”ような重い印象を受けますが、実はそれだけで前科がつくわけではありません。
この記事では、
- 書類送検とはどんな状態なのか
- 逮捕との違い
- 前科がつくケース・つかないケース
- 送検後の流れ
を、できるだけわかりやすく解説します。
書類送検とは?一言でいうと
書類送検とは、
警察が捜査した結果を「書類」にまとめ、検察官へ引き継ぐ手続きのことです。
ここで重要なのは、
まだ裁判になるかどうかも決まっていない段階だという点です。
逮捕との大きな違い
ニュースでは「逮捕」と並んで使われますが、両者はまったく別物です。
■ 身柄拘束の有無
- 逮捕:身体を拘束され、留置場に入る
- 書類送検:身柄は自由(在宅捜査)
つまり書類送検の場合、
普段どおり仕事や学校に通いながら捜査が進むことになります。
書類送検の3つのポイント
① 身柄は拘束されない(在宅事件)
逃亡や証拠隠滅の恐れが低いと判断された場合、
自宅で通常生活を送りながら手続きが進みます。
② 検察へ送られるのは「書類のみ」
供述調書や証拠資料など、
警察が作成した捜査記録だけが送られます。
※正式名称は「書類送致」ですが、
報道では一般的に「書類送検」と呼ばれます。
③ この時点では前科はつかない
前科がつくのは、
起訴 → 裁判で有罪確定
この段階に進んだ場合だけです。
なぜ逮捕されないのか?
一般的に、次のようなケースでは逮捕されません。
- 事件が比較的軽微
- 容疑を認めている
- 証拠隠滅や逃亡の恐れがない
- 被害者と示談が成立している
- 被疑者が死亡している
つまり書類送検は、
重大犯罪よりも軽い事件で多く使われる手続きです。
書類送検後の流れ
送検後は、捜査の主導が
警察 → 検察へ移ります。
① 検察庁から呼び出し
通常は1か月前後で連絡がありますが、
数か月かかることもあります。
検察官による取り調べは、
軽い事件なら1回で終了することが一般的です。
② 起訴か不起訴かの判断
検察官は次のいずれかを決定します。
■ 不起訴(前科なし)
- 起訴猶予(反省・示談など)
- 嫌疑不十分(証拠不足)
※日本では不起訴になる割合が6〜7割とされています。
■ 起訴(有罪なら前科)
- 略式起訴:罰金刑中心(裁判なし)
- 正式起訴:公開裁判へ
罰金でも前科は前科です。
さらに日本では、
起訴後の有罪率は99%以上と非常に高く、
起訴=ほぼ有罪と考えられています。
③ 処分の確定
- 不起訴 → ここで終了
- 略式起訴 → 罰金支払いで終了
- 正式起訴 → 裁判判決へ
「前科」と「前歴」の違い
不起訴でも、
警察・検察内部には前歴として記録が残ります。
ただし、
- 一般公開はされない
- 就職時の申告義務もない
ため、通常の生活に影響することはほぼありません。
まとめ|書類送検=前科ではない
最後に重要ポイントを整理します。
- 書類送検は捜査結果の引き継ぎにすぎない
- この時点では前科はつかない
- 約6〜7割は不起訴で終了
- 起訴されて有罪になると前科がつく
ニュースの印象だけで判断すると、
実態より重く感じてしまう言葉でもあります。
正しく理解することで、
報道の見え方も少し変わるかもしれませんね。
それでは間別の記事でお会いしましょう
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