人間はマルチタスクができない?2つのことを同時にすると脳はどうなる?

筆者は現在、ある資格の勉強をしています。

そんなある日、勉強をしながらふと思ったことがあります。

「音楽を聴きながら勉強している人って、結構いるよな……。でも、本当に集中できているんだろうか?」

実は筆者も以前、音楽を聴きながら勉強したことがあります。

ところが、どうにも集中できない。

気が付くと音楽のほうに意識が向いていたり、好きな曲が流れると歌詞やメロディーが気になったり……。

「もしかして、人間って2つのことを同時にやるのが苦手なのでは?」

そんな疑問が浮かびました。

勉強をしながら音楽を聴く。

テレビを見ながらスマホを触る。

仕事をしながらメールを確認する。

料理をしながら会話をする。

私たちは普段から、いわゆる「ながら作業」を何気なく行っています。

では、人間の脳は本当に複数のことを同時に処理できるのでしょうか?

今回は「マルチタスク」と人間の脳の関係について調べてみました。


そもそも「マルチタスク」って何?

まず、マルチタスクとは何なのでしょうか?

簡単に言えば、複数の作業を並行して行うことです。

例えば、

  • 音楽を聴きながら勉強する
  • テレビを見ながらスマホを操作する
  • メールを書きながら電話で話す
  • 仕事をしながらチャットを確認する

などが代表的な例です。

一見すると、これらは「2つのことを同時にやっている」ように見えます。

しかし、人間の脳はコンピューターのように、複数の意識的な作業を完全に同時処理しているわけではありません。

特に、注意力や記憶、判断などを必要とする作業を2つ以上組み合わせると、脳内で処理がぶつかりやすくなります。

そこで関係してくるのが「タスク・スイッチング」です。


人間は「同時にやっている」のではなく、切り替えている?

例えば、スマホを見ながら勉強しているとしましょう。

「ちょっとだけLINEを確認しよう」

↓

スマホを見る

↓

返信する

↓

「あ、勉強しないと」

↓

教科書に戻る

↓

数分後、また通知を確認する……

このとき、脳が「勉強」と「スマホ」を完全に同時処理しているわけではありません。

勉強からスマホへ、スマホから勉強へと、注意の対象を切り替えていると考えたほうが分かりやすいでしょう。

このような切り替えが頻繁に起こると、そのたびに注意を戻すためのコストが発生します。

つまり、

「2つのことを同時にやっているつもり」でも、実際には「ものすごく速いスピードで注意を切り替えている」ことがあるわけです。

これが、マルチタスクによって作業効率が下がる大きな理由の一つです。


では、なぜ「2つのことを同時にできる人」がいるの?

ここで疑問が出てきます。

「でも、料理をしながらテレビを見たり、歩きながら会話したりできるよね?」

確かにその通りです。

実は、すべての「ながら作業」が悪いわけではありません。

ポイントになるのが、「その作業にどれだけ意識を必要とするか」です。

例えば、

「歩きながら音楽を聴く」

これは比較的問題なくできます。

歩くという動作は、私たちが普段から何度も繰り返しているため、ある程度自動化されています。

一方、

「難しい文章を読みながら、相手の話を正確に理解する」

となると話は変わります。

どちらも注意力や言語処理を必要とするため、互いに干渉しやすくなります。

つまり、

自動化された作業+意識を必要とする作業

なら比較的両立しやすい。

しかし、

意識を必要とする作業+意識を必要とする作業

では、脳の負担が大きくなりやすいということです。


「音楽を聴きながら勉強」はマルチタスクになる?

ここが今回の本題です。

「音楽を聴きながら勉強する」

これはマルチタスクになるのでしょうか?

答えは、

音楽の種類や勉強内容、そして本人の状態によって変わります。

例えば、歌詞のある曲を聴きながら文章を読んだり、問題を解いたりする場合。

歌詞も「言葉」です。

そして勉強でも、文章を読んだり、言葉を理解したり、頭の中で情報を整理したりします。

そのため、両方に意識を向けることで、注意やワーキングメモリに負担がかかる可能性があります。

特に、

「この曲好きなんだよな!」

「次はサビだ!」

「この歌手、新曲出したんだよな」

などと音楽そのものに意識が向いてしまう人は、勉強への集中が途切れやすくなるでしょう。

筆者が「音楽を聴きながら勉強すると集中できない」と感じるのも、これが関係しているのかもしれません。


こんな音楽は勉強の邪魔になりやすい?

では、具体的にどんな音楽だと注意がそれやすいのでしょうか。

歌詞のある曲

文章を読んだり、文章を書いたりする勉強では、歌詞が気になってしまう場合があります。

特に日本語の歌詞の場合、勉強で使っている言葉と同じように意味を持つため、意識せずとも内容を処理してしまうことがあります。

大好きな曲

これは筆者にも心当たりがあります(笑)。

好きな曲が流れると、

「お、この曲!」

となってしまいます。

そして気付けば勉強ではなく、曲を聴いている。

これでは本末転倒です。

初めて聴く曲・新曲

これも要注意です。

「次はどんな曲調になるんだろう?」

「この曲いいな」

と興味が向いてしまうため、勉強への注意がそれる可能性があります。

感情が動く曲

思い出の曲なども同様です。

音楽を聴いたことで昔の出来事を思い出したり、気分が大きく変化したりすると、勉強から意識が離れてしまうことがあります。


逆に「音」が集中を助けることもある

では、勉強中は絶対に無音にしたほうがいいのでしょうか?

実は、これも一概には言えません。

例えば、

  • 雨の音
  • 波の音
  • 空調の音
  • ホワイトノイズ
  • カフェなどの環境音

など、内容を意識して聞く必要がない音であれば、「音楽を楽しむ」というよりも、周囲の雑音を目立たなくするための背景音として利用できます。

特に、周囲の会話や生活音が気になってしまう人にとっては、一定の音を流すことでかえって集中しやすくなる場合もあります。

つまり、

「音がある=集中できない」ではない

ということです。

大切なのは、その音に意識を持っていかれるかどうか。


本当に集中したいなら「気になるもの」を減らす

ここまで調べてみると、勉強や仕事に集中したい場合には、単純に「音楽を消す」だけではなく、注意を奪うものをできるだけ減らすことが重要だと分かります。

例えば、代表的なのがスマートフォンです。

「机の上に置いているだけで、別に触っていないから大丈夫」

と思うかもしれません。

しかし、スマホは通知やメッセージなど、「何か来るかもしれない」という注意を引きつける存在でもあります。

集中したいのであれば、

机の上から見えない場所に置く。

できれば、

手の届かない場所に置く。

これだけでも「つい確認してしまう」という誘惑を減らせます。


机の上も意外と重要?

さらに、机の上が物でいっぱいになっている場合も注意が必要です。

もちろん、

「机が散らかっている=必ず集中できない」

と単純には言えません。

しかし、視界に入るものが多ければ、それだけ「何があるのか」という情報が目に入ります。

例えば、

「この本、あとで読もう」

「この書類片付けないとな」

「このペンどこで買ったんだっけ?」

と、勉強とは関係のないことを考えてしまうことがあります。

だからこそ筆者は、集中したいときには、なるべく余計なものを目に入れないようにしています。

現在の書斎も、必要なもの以外はできるだけ置かないようにしています。


「無音」が必ずしも正解とは限らない

ここまで読んで、

「じゃあ、集中するなら完全な無音が一番なんだ!」

と思った方もいるかもしれません。

しかし、これも人によります。

静かな場所が好きな人もいれば、完全な無音だと逆に小さな物音が気になってしまう人もいます。

例えば、

「時計の音が気になる」

「外を走る車の音が気になる」

「隣の部屋の話し声が気になる」

という人なら、一定の環境音を流したほうが周囲の雑音を気にしなくて済む場合もあります。

つまり、

集中できる環境には個人差があります。

「絶対に無音が正解」と決めつけるのではなく、自分が一番集中できる環境を探すことが大切なのでしょう。


「ながら作業」が全部ダメなわけではない

ここで一つ大事なことがあります。

今回の記事では「マルチタスクは効率が悪い」と紹介していますが、だからといって、すべての「ながら作業」をやめる必要はありません。

例えば、

「散歩しながら音楽を聴く」

「掃除をしながらポッドキャストを聴く」

「料理をしながら会話する」

など、日常生活では「ながら作業」が役立つ場面もたくさんあります。

むしろ、単純作業をしている時間に音楽や音声コンテンツを楽しむことで、時間を有効活用できる場合もあります。

問題なのは、

「集中力が必要な作業を複数同時にやろうとすること」

なのではないでしょうか。


シングルタスクという考え方

そこで、今回の話から筆者が面白いと思ったのが「シングルタスク」という考え方です。

シングルタスクとは、その名の通り、

「一つのことに集中する」

という考え方です。

例えば資格の勉強なら、

「今は勉強だけをする」

と決める。

スマホは見えない場所へ。

テレビは消す。

必要のないタブは閉じる。

机の上も必要最低限にする。

そして、決めた時間だけ目の前の勉強に集中する。

これだけでも、注意を奪われる機会を減らせます。

「もっと頑張って集中しよう!」

と自分の意志だけで戦うより、

そもそも集中を邪魔するものを近くに置かない。

このほうが楽かもしれません。


まとめ:人間は「何でも同時にできる」わけではない

今回調べてみて分かったのは、

人間の脳は、複数のことを何でも完全に同時処理できるわけではない

ということです。

特に、どちらも注意力や記憶、判断などを必要とする作業を同時に行おうとすると、注意の切り替えが頻繁に発生し、結果として効率が落ちたり、ミスが増えたりする可能性があります。

一方で、

「自動化された作業+別の作業」

のように、あまり意識を必要としない組み合わせなら、比較的両立しやすい場合もあります。

だから、

「マルチタスクは絶対にダメ!」

という単純な話ではありません。

大切なのは、

「今やっている2つのことは、本当に同時にできる作業なのか?」

と考えてみることなのかもしれません。

そして、資格の勉強や仕事など、本当に集中したい場面では、

「一つのことに集中できる環境を作る」

という方法が役に立ちそうです。

筆者自身、集中したいときは、邪魔になりそうなものを目に付くところに置かないようにしています。

だから書斎にも、必要なもの以外はできるだけ置かないようにしています。

もちろん、集中できる環境には個人差があります。

静かな場所が好きな人もいれば、多少の環境音があったほうが集中できる人もいるでしょう。

大切なのは「世間で言われている正解」ではなく、自分がどんな環境なら集中できるのかを知ることなのかもしれません。

「音楽を聴きながら勉強したほうが集中できる!」

という人もいれば、

「無音じゃないと無理!」

という人もいる。

あなたはどちらでしょうか?

ちなみに筆者は、静かな環境のほうが集中できます。

皆さんは勉強や仕事など、集中したいときにどんな工夫をしていますか?

「音楽を聴く」「スマホを別の部屋に置く」「カフェで作業する」など、皆さんの集中方法があれば、ぜひコメントで教えてください!

それではまた別の記事でお会いしましょう


🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」

10月10日

【ちくわぶの日】

日本の伝統的な食材である「ちくわぶ」の魅力を全国に広めるために制定された記念日です。2018年に一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されました。

💡 由来と目的

  • 日付の理由:数字の「10」を、ちくわぶの「棒状の形」と「真ん中にあいている穴」に見立てて10月10日に決まりました。
  • 制定した人:ちくわぶ料理研究家の丸山晶代氏と、宮城県塩釜市の練製品メーカーである株式会社阿部善商店が共同で制定しました。
  • 目指すこと:主に東京近郊(南関東)など一部の地域でしか定着していないちくわぶを、全国の人に知ってもらい、その美味しさや色々な料理への応用性を再発見してもらうことを目的としています。

🍢 ちくわぶの豆知識

  • ちくわとの違い:魚肉のすり身から作られる「ちくわ」とは異なり、ちくわぶは小麦粉と塩をこねて作られます。
  • 食感と魅力:おでんの具材として定番で、しっかり煮込むことで生まれるモチモチとした独特の食感が特徴です。近年ではサラダや炒め物、デザートなど、おでん以外の様々なレシピも考案されています。