「女性は地図が苦手」「男性は理系」は本当?男女の脳に違いはあるのか
「女性は地図が読めない」
「男性は理系が得意」
「女性は感情的で男性は論理的」
皆さんも一度くらい、このような話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
実際、身近な人を思い浮かべると「確かに当てはまるかも」と感じることもありますよね。
しかし近年の脳科学では、こうした”男性脳・女性脳”という考え方は、昔ほど支持されなくなっています。
もちろん男女には身体的な違いがありますが、「能力」や「向き不向き」まで性別だけで決まるのでしょうか?
今回は最新の研究をもとに、男女の脳にどんな違いがあるのかを見ていきましょう。
女性は本当に地図が苦手?
結論から言えば、
「女性だから地図が読めない」という科学的根拠はほとんどありません。
このイメージが広まった大きな理由の一つが、2000年に出版されたベストセラー
『話を聞かない男、地図が読めない女』
です。
当時は「男性脳」「女性脳」という考え方が広く知られるようになり、多くの人がそれを事実として受け止めました。
しかし、その後の研究では事情が少し違っていました。
地図を読む力は経験の影響が大きい
昔は男性の方が仕事で遠出をしたり、車を運転したりする機会が多くありました。
当然ながら、
- 地図を見る
- 道を覚える
- ナビゲーションする
という経験も男性の方が多かったのです。
つまり、
能力ではなく経験値の差
だった可能性が高いと考えられています。
さらにジェンダー平等が進んだ国では、この男女差がほとんど見られないという研究もあります。
「苦手」という思い込みが能力を下げる
心理学には
ステレオタイプ脅威
という現象があります。
例えば
「女性は数学が苦手」
と言われ続けると、
「自分は苦手なんだ」
と思い込み、本来の力を発揮できなくなることがあります。
実際の実験では、
「これは空間認識テストです」
と説明した場合より、
「共感力を見るテストです」
と説明した方が女性の成績が向上したという結果も報告されています。
つまり、
思い込みそのものが能力に影響する
ことがあるのです。
男性は理系・女性は文系?
これもよく耳にする話ですが、
現在では、生まれつきの能力差を示す証拠はありません。
OECDが実施しているPISA(国際学習到達度調査)でも、
数学・理科の男女差はほとんどありません。
国によっては女子の方が高得点を取る地域もあります。
進路の違いは社会の影響?
では、なぜ理系に男性が多いのでしょうか。
考えられている理由は、
- 「男の子は理系」というイメージ
- 女性研究者が少ない
- 将来像を描きにくい
- 自分には向いていないと思い込んでしまう
など、
社会的な環境
によるものが大きいとされています。
実は「男性脳」「女性脳」は存在しない?
近年、数千人規模のMRI研究によって分かってきたことがあります。
それは、
人間の脳は男性脳・女性脳の2種類には分かれない
ということです。
私たちの脳は、
男性に多い特徴
女性に多い特徴
その両方を組み合わせた
「モザイク状の脳」
であることが分かっています。
つまり、
「完全な男性脳」
「完全な女性脳」
という人はほとんど存在しないのです。
他にもよくある男女の思い込み
女性はマルチタスクが得意?
実は男女で明確な差は確認されていません。
女性が家事や育児など複数の作業を同時にこなす機会が多かったため、
経験によって上達した可能性が高いと言われています。
女性は感情的で男性は論理的?
これも俗説です。
感情そのものに男女差はほとんどありません。
違うのは、
感情の表現方法
です。
男性は「泣くな」「弱音を吐くな」と育てられやすく、
女性は感情を表現することが比較的許容されやすい文化があります。
男性の方がリーダー向き?
リーダーシップに性差はありません。
歴史的に男性リーダーが多かったため、
「リーダー=男性」
というイメージが定着したと考えられています。
女性の方がおしゃべり?
これも有名な俗説です。
実際には男女とも、
一日に話す言葉の数は平均するとほぼ同じという研究結果があります。
では、本当に男女差があるものは?
もちろん、
男女で科学的に認められている違いもあります。
① 筋力・投げる能力
これは最も大きな違いです。
テストステロンの影響で、
男性の方が筋肉量や瞬発力が高い傾向があります。
また、
物を遠くへ投げる能力は、
肩の骨格の違いもあり、
男女差が非常に大きいことが知られています。
② 記憶の得意分野
女性は
- 会話
- 人物
- 出来事
など、
言葉を伴う記憶が得意な傾向があります。
一方で男性は、
空間情報を一時的に処理する能力がやや高い傾向があります。
ただし個人差は非常に大きいため、
「男性だから得意」
と断言できるものではありません。
③ リスクを取る行動
行動経済学では、
男性の方が
- 投資
- ギャンブル
- 危険なスポーツ
などでリスクを取りやすい傾向があります。
女性は安全性を重視する傾向がありますが、
これも平均値の話です。
④ 病気のなりやすさ
医学的には男女差が明確に確認されています。
例えば、
男性は
- 自閉スペクトラム症
- ディスレクシア(読字障害)
が比較的多く、
女性は
- うつ病
- 不安障害
- アルツハイマー病
などの割合が高いことが知られています。
結局、一番大きいのは「個人差」
近年の研究で共通して言われていることがあります。
それは、
男女差より個人差の方が圧倒的に大きい
ということです。
確かに平均的な傾向はあります。
しかし、
腕力の強い女性もいますし、
地図が得意な女性もいます。
逆に、
方向音痴な男性や文系が得意な男性もたくさんいます。
つまり、
性別だけで人の能力を決めつけることはできないということです。
まとめ
昔は「男性脳」「女性脳」という考え方が広く信じられていました。
しかし最新の脳科学では、人間の脳は男女で完全に分かれるものではなく、一人ひとり異なる特徴を持つ「モザイク」のような存在だと考えられています。
もちろん身体能力や病気のなりやすさなど、男女で平均的な違いが見られる分野はあります。
ですが、「女性だから地図が苦手」「男性だから理系向き」といったイメージの多くは、社会環境や経験、そして思い込みによって作られた可能性が高いことが分かってきました。
私自身も「これは男っぽい考え方かもしれない」と感じることがありますが、それが本当に生まれつきなのか、それとも育ってきた環境の影響なのかは分かりません。
皆さんはどう感じましたか?
「自分はまさに世間で言われるタイプだ」と思いましたか?
それとも、「全然当てはまらない」と感じたでしょうか?
ぜひ皆さんの考えもコメントで教えてください!
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
8月26日
【レインボーブリッジ開通記念日】
レインボーブリッジ開通記念日(レインボーブリッジの日)とは、1993年(平成5年)8月26日に東京都の港区芝浦地区と台場地区を結ぶ「レインボーブリッジ」が開通したことを記念して制定された日です。
レインボーブリッジの基本情報
- 正式名称: 東京港連絡橋(一般公募により「虹の橋」を意味する愛称が採用)
- 全長・高さ: 全長798メートル、主塔の高さは海面から126メートル
- 構造: 上層が有料の首都高速道路、下層が無料の臨港道路・遊歩道・新交通「ゆりかもめ」の二層構造
記念日の特徴
- ライトアップ: 毎日日没後にライトアップされますが、この記念日などには虹色に彩られる「特別ライトアップ」が実施されることがあります。
- 知名度: 映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』の有名なセリフ「レインボーブリッジ、封鎖できません!」によって、全国的に広く知られる観光名所となりました。