キャッシュレス時代なのに1円玉を増産?11年ぶりに大量製造される意外な理由とは

皆さんは普段、どのような方法で買い物をしていますか?

スマートフォンのQRコード決済や電子マネー、クレジットカードなど、今では現金を使わずに買い物をする機会がかなり増えました。

コンビニやスーパーではセルフレジも当たり前になり、「現金を使う機会はこれからさらに減っていくのでは?」と感じている人も多いのではないでしょうか。

ところが、そんなキャッシュレス化が進む時代に、なんと1円玉が増産されることになりました。

しかも、1円玉は長い間、一般流通向けにほとんど製造されていなかった硬貨です。

「キャッシュレス化が進んでいるのに、なぜ今さら1円玉を増産するの?」

この疑問には、セルフレジの普及や硬貨の流通量、そして現金決済をめぐる意外な事情が関係しています。

今回は、なぜ1円玉が増産されることになったのか、他の硬貨はどうなっているのか、そして今後の現金決済はどうなっていくのかについて考えてみたいと思います。

それでは、いきましょう!

キャッシュレス時代なのに、なぜ1円玉を増産するの?

1円玉が11年ぶりに量産されることになった背景には、いくつかの理由があります。

一見すると「キャッシュレス化が進めば硬貨は必要なくなる」と思ってしまいます。

しかし実際には、現金決済が完全になくなったわけではありません。

さらに、セルフレジや自動釣銭機の普及によって、店舗側が必要とする硬貨の量に変化が起きています。

特に大きいのが、次の3つの理由です。

1. セルフレジや自動釣銭機の普及

セルフレジを利用したことがある人なら分かると思いますが、現金を投入すると機械が自動的にお釣りを計算し、硬貨や紙幣を払い出してくれます。

この仕組みを維持するためには、機械の中に常に一定量の硬貨をストックしておく必要があります。

例えば、有人レジであれば、店員がレジ内の硬貨を確認しながら対応することができます。

しかし、自動釣銭機では、機械が自動的にお釣りを出すため、1円玉、5円玉、10円玉などを常に一定数用意しておかなければなりません。

セルフレジが1台増えれば、そこに必要な硬貨も増えます。

店舗全体で見れば、セルフレジの台数が増えるほど、釣銭用の硬貨を大量に確保する必要が出てきます。

つまり、キャッシュレス化が進んでいる一方で、現金を使う人が利用するセルフレジでは、むしろ「大量の硬貨を必要とする仕組み」が広がっているのです。

これは少し皮肉な話ですよね。

「現金を使う人が減っているのに、現金を扱う機械は増えている」

この状況が、1円玉の需要を支える一つの要因になっています。

2. 1円玉の製造が長期間ほとんど行われていなかった

1円玉は、キャッシュレス化の進展などによって需要が減少したため、長い間、一般流通向けの製造がほとんど行われていませんでした。

過去には、記念貨幣や貨幣セット向けを除くと、一般の人が日常的に使う1円玉の製造が大幅に減っていた時期があります。

つまり、長年にわたって新しい1円玉が市場に追加される機会が少なかったということです。

しかし、世の中に流通している1円玉は、永遠に使えるわけではありません。

長年使われている硬貨は、傷や汚れが増え、摩耗していきます。

状態が悪くなった硬貨は回収され、流通から外されます。

新しい硬貨がほとんど製造されない状態が長く続けば、少しずつ市場に出回る1円玉の数が減っていくことになります。

そこにセルフレジや自動釣銭機の普及が重なりました。

「新しい1円玉はあまり作られていない」

「しかし、店舗では釣銭用の1円玉が必要」

このギャップが、1円玉の不足感につながったと考えられます。

3. キャッシュレス化が進んでも現金はなくならない

キャッシュレス決済の利用が増えているからといって、現金を使う人がゼロになったわけではありません。

現金を使う人は今でも多くいます。

特に、キャッシュレス決済を利用しない人や、現金で支払うことを好む人にとっては、1円玉や5円玉などの硬貨は依然として必要です。

また、店舗側の事情もあります。

キャッシュレス決済には、決済サービスの手数料が発生する場合があります。

売上の一部を決済手数料として支払う必要があるため、利益率の低い小規模店舗にとっては無視できない負担になることもあります。

そのため、現金決済を維持したり、現金払いを歓迎したりする店舗もあります。

物価高によって仕入れコストや人件費などが上昇している現在、店舗にとって数%の決済手数料が大きな負担になるケースもあります。

「キャッシュレス化=現金が消える」

という単純な流れではなく、店舗側のコストや利用者の事情によって、現金決済が残り続ける可能性もあるのです。

1円玉の製造枚数が大幅に増加

当初、1円玉の製造は限られた枚数が予定されていました。

しかし、市中での需要が想定以上に高かったことから、製造計画が大幅に上方修正されることになりました。

当初は2026年度に2,000万枚の製造が計画されていたものが、最終的には1億3,200万枚へと大幅に増加する計画となっています。

これは単純計算で、当初計画の6倍以上です。

「キャッシュレス化が進んでいるのに、なぜ1円玉がこれほど必要なのか?」

と疑問に思ってしまいますが、背景には、

  • セルフレジの普及
  • 自動釣銭機の増加
  • 長年にわたる1円玉の製造減少
  • 摩耗した硬貨の回収
  • 現金決済の一定の需要

など、複数の要因があるのです。

1円玉以外の硬貨も増産されている?

ここで気になるのが、

「1円玉以外の硬貨はどうなっているのか?」

ということです。

結論から言えば、すべての硬貨が1円玉と同じように増産されているわけではありません。

むしろ、キャッシュレス化の影響によって、製造枚数が減少している硬貨もあります。

では、なぜ1円玉だけが大きなニュースになったのでしょうか?

その理由は、これまでの製造状況に大きな違いがあるからです。

1円玉と他の硬貨の大きな違い

1円玉は、長期間にわたって一般流通向けの製造がほとんど行われていませんでした。

一方、10円玉、100円玉、500円玉などは、需要が減少しているとはいえ、毎年一定数が製造されてきました。

つまり、他の硬貨には、これまでに製造された在庫が比較的多く存在します。

そのため、

「急に大量の硬貨を追加で製造しなければならない」

という状況にはなりにくかったのです。

一方、1円玉は長年にわたって新しく製造される量が少なかったため、流通している硬貨の減少や摩耗の影響を受けやすくなっていました。

その結果、1円玉だけが大幅な増産に動くことになったのです。

500円玉は今も比較的多く製造されている

現在の硬貨の中でも、500円玉は比較的多く製造される硬貨の一つです。

その理由の一つが、新しい500円硬貨への切り替えです。

新500円硬貨には、偽造防止のための新たな技術が採用されています。

そのため、旧タイプから新タイプへの移行にともない、一定数の製造が必要になります。

また、500円玉は日常生活の中でも比較的使用頻度が高い硬貨です。

自動販売機や券売機など、現金を使う場面では現在も利用されています。

そのため、1円玉とは異なり、一定の需要が存在しています。

10円玉・100円玉は製造枚数が減少傾向

一方、10円玉や100円玉は、キャッシュレス化の影響を受けています。

以前は、自動販売機や店舗で現金を使う機会が多く、これらの硬貨は大量に必要とされていました。

しかし現在は、

  • 電子マネー
  • QRコード決済
  • クレジットカード
  • スマートフォン決済

などが普及しています。

その結果、現金を使う機会そのものが減少し、硬貨の需要も減っています。

今後、キャッシュレス化がさらに進めば、硬貨の製造枚数はさらに減少する可能性があります。

5円玉・50円玉はもともと製造枚数が少なめ

5円玉や50円玉は、1円玉や10円玉、100円玉と比べると、もともと製造枚数が少ない傾向があります。

これらの硬貨は、買い物の際の端数調整などで使われますが、使用頻度は人によって大きく異なります。

キャッシュレス化が進めば、こうした細かい硬貨を使う機会もさらに減っていく可能性があります。

しかし、現金決済が完全になくならない限り、これらの硬貨も一定数は必要になります。

1円玉だけが増産された理由

ここまでの話をまとめると、1円玉だけが大きく注目された理由は、これまでの製造状況にあります。

他の硬貨は、キャッシュレス化によって需要が減少しているものの、一定数が継続的に製造されてきました。

一方、1円玉は長期間にわたって一般流通向けの製造がほとんど行われていませんでした。

そこに、

  • セルフレジの急速な普及
  • 自動釣銭機の増加
  • 摩耗した硬貨の回収
  • 現金決済の一定需要

などが重なりました。

その結果、

「1円玉は必要なのに、新しい1円玉が少ない」

という状況が生まれたのです。

つまり、1円玉の増産は、キャッシュレス化に逆行しているというよりも、

「キャッシュレス化が進んでも、現金決済が完全にはなくならなかった」

ことの表れなのかもしれません。

財布の中の1円玉が「レア」になる?

もし皆さんの財布の中に、古い年代の1円玉が入っていたら、ちょっと確認してみるのも面白いかもしれません。

特定の年代に製造枚数が少ない1円玉であれば、一般的な硬貨よりも見かける機会が少ない可能性があります。

ただし、「製造枚数が少ない=必ず高額で売れる」というわけではありません。

硬貨の価値は、発行枚数だけでなく、保存状態やエラーの有無などによっても変わります。

それでも、自分の財布に入っている1円玉を見ながら、

「この硬貨はいつ作られたんだろう?」

と考えてみるのは、ちょっとした楽しみになりますよね。

1円玉を銀行に預けるだけで手数料がかかる時代

ここで、1円玉をめぐるもう一つの問題があります。

それが、銀行などで硬貨を預け入れたり、両替したりする際にかかる手数料です。

昔は、貯金箱に貯めた大量の硬貨を銀行へ持って行き、そのまま入金する人も多かったと思います。

しかし現在は、金融機関によっては大量の硬貨を預け入れる際に手数料がかかります。

場合によっては、

「1円玉を大量に預けるために、手数料のほうが高くなってしまう」

ということも起こります。

例えば、1円玉を何百枚、何千枚と貯めたとしても、預け入れ手数料を差し引くと、せっかく貯めたお金の一部が消えてしまうことになります。

これは、なんとも複雑な気持ちになりますよね。

「お金を銀行に預けるだけなのに、お金がかかる」

という状況に、納得できない人がいるのも当然だと思います。

なぜ銀行は硬貨の手数料を取るのか?

もちろん、銀行側にも理由があります。

硬貨は紙幣と比べて、とにかく重く、取り扱いに手間がかかります。

大量の硬貨を運搬するには、人手や車両が必要です。

さらに、

  • 硬貨の枚数を数える
  • 金種ごとに仕分ける
  • 機械で精査する
  • 店舗やATMへ運ぶ
  • 保管する

といった作業が必要になります。

これらの作業には、人件費や機械の維持費、運搬費などがかかります。

銀行側からすれば、硬貨を大量に持ち込まれるたびにコストが発生するため、その一部を手数料として利用者に負担してもらうという考え方です。

ただ、利用者側からすると、

「現金を使えと言われても、硬貨を預けると手数料がかかる」

という矛盾を感じる場面もあります。

現金を使うほど、硬貨の扱いに困る?

キャッシュレス化が進む一方で、現金決済を利用する人も一定数います。

しかし、現金を使えば使うほど、店舗には硬貨が集まります。

そして、その硬貨を銀行に預ける際には手数料がかかることがあります。

この状況が続けば、店舗側はできるだけ硬貨を銀行へ持ち込まず、自分たちで再利用したいと考えるようになります。

例えば、売上として集まった1円玉や10円玉を、そのまま店舗の釣銭として使う方法です。

これはいわば、

「硬貨を銀行に預けず、店舗内で循環させる」

という仕組みです。

銀行の手数料を避けるための、店舗側の自衛策ともいえるでしょう。

現金回帰が起きたら、硬貨手数料はどうなる?

今後、もし現金決済が再び見直されることになったら、硬貨の手数料も変化する可能性があります。

例えば、

  • 小規模店舗向けの硬貨取扱手数料の優遇
  • 一定枚数までの無料化
  • 月額制の硬貨取扱サービス
  • 地域の商店街向けの特別プラン

などが考えられます。

特に、地域の小規模店舗にとっては、硬貨の取り扱いは避けて通れない問題です。

現金決済を維持するためには、硬貨を安全かつ低コストで循環させる仕組みが必要になります。

一方で、銀行にとって硬貨の取り扱いにはコストがかかるため、すべての手数料が完全に無料になる可能性は低いでしょう。

現実的には、

「一般利用者には一定の手数料」

「小売店や事業者には優遇プラン」

といった形に変化していく可能性もあります。

キャッシュレス化は本当に現金を消すのか?

今回の1円玉の増産を見ていると、キャッシュレス化が進んだからといって、すぐに現金が消えるわけではないことが分かります。

現金には、

  • 通信障害があっても使える
  • スマートフォンがなくても使える
  • 高齢者でも利用しやすい
  • 使いすぎを防ぎやすい
  • 決済手数料がかからない場合がある

といったメリットがあります。

一方、キャッシュレス決済には、

  • 支払いがスムーズ
  • 小銭を持ち歩く必要がない
  • 利用履歴を確認しやすい
  • ポイントが貯まる
  • 会計がスピーディー

といったメリットがあります。

どちらにもメリットとデメリットがあるため、最終的には「現金かキャッシュレスか」の二択ではなく、状況に応じて使い分ける時代が続くのではないでしょうか。

もしかすると、将来的にはキャッシュレス決済がさらに普及しながらも、現金は完全にはなくならないという状態が続くのかもしれません。

まとめ

今回は、キャッシュレス化が進む中で、なぜ1円玉が増産されるのかについて考えてみました。

1円玉の増産には、

  • セルフレジや自動釣銭機の普及
  • 長年にわたる1円玉の製造減少
  • 摩耗した硬貨の回収
  • 現金決済の一定の需要

など、複数の理由があります。

「キャッシュレス化が進めば硬貨は必要なくなる」と思ってしまいがちですが、現実にはまだまだ現金を使う人も多く、店舗側も釣銭用の硬貨を必要としています。

特に、長い間ほとんど新しく作られていなかった1円玉は、流通量の減少が問題になりやすかったのでしょう。

一方で、硬貨を銀行に預ける際の手数料は、現金を使う人や店舗にとって大きな負担になる可能性があります。

現金を使う人がいる。

しかし、硬貨を銀行に預けると手数料がかかる。

その結果、店舗が硬貨を自分たちで循環させる。

このような状況を見ると、キャッシュレス化と現金決済は、単純にどちらか一方が消えるという関係ではないのかもしれません。

もしかすると、これからの時代は、

「キャッシュレス決済が主流になりながらも、現金も一定数残り続ける」

という形になるのではないでしょうか。

皆さんは、普段の支払いで現金とキャッシュレス決済のどちらを多く使っていますか?

また、キャッシュレス化が進む中で、1円玉が増産されることについてどう感じますか?

「現金はまだまだ必要だと思う」

「もう硬貨はほとんど使わない」

「現金とキャッシュレスを使い分けている」

など、皆さんの意見があれば、ぜひコメントで教えてください。

それではまた別の記事でお会いしましょう


🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」

8月10日

【かっぱえびせんの日】

「かっぱえびせんの日」とは、カルビー株式会社が制定した記念日です。

由来と目的

  • 日付の由来: おなじみのキャッチコピー「や(8)められない、と(10)まらない」の語呂合わせ(やめとま)から決定されました。
  • 制定の目的: より多くの人に「かっぱえびせん」のおいしさを味わってもらうため、2017年に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。

主なイベント・キャンペーン

毎年8月10日前後になると、カルビー株式会社による様々な企画が展開されます。

  • 限定パッケージ: 人気クリエイターとコラボレーションした期間限定の特別デザインパッケージが発売されます。
  • プレゼントキャンペーン: 対象商品を購入すると、オリジナルグッズやエコバッグなどが当たる抽選キャンペーンが実施されます。
  • ファンイベント: オンラインでのファンミーティング(やめとまトーク)など、ファンが交流できるイベントが開催されることもあります。

ちなみに「かっぱえびせん」という名前は、昭和20年代の人気漫画『かっぱ天国』に由来する「かっぱあられ」シリーズの最後の商品として1964年に誕生した歴史があります。