皆さんは、お盆休みに実家へ帰省しますか?
ゴールデンウイークやお盆休みになると、以前は「○○高速で○kmの渋滞」「新幹線の乗車率○%」といったニュースを頻繁に目にしたものです。
ところが最近は、昔と比べると「お盆=大規模な帰省ラッシュ」という印象が少し薄れてきたようにも感じます。
もちろん現在でも多くの人が故郷へ帰省しています。
一方で、
「今年は帰省しない」
「実家には日帰りで顔を出すだけ」
「帰省する時期をずらす」
といった選択をする人も珍しくありません。
なぜ、帰省のスタイルは変化しているのでしょうか?
そして最近では、帰省する側だけではなく、「迎える実家側」も疲れているという話を耳にするようになりました。
今回は、そんな現代の「帰省事情」について考えてみたいと思います。
お盆に実家へ帰省する人は減っている?
まず気になるのが、
「そもそも、昔と比べて帰省する人は減っているの?」
ということです。
実際には、帰省する人がどの程度減ったのかを一つの数字だけで判断するのは難しいところがあります。
しかし、帰省を取り巻く環境が変化していることは間違いありません。
その背景には、
- 物価高
- 交通費の負担
- 家族構成の変化
- 晩婚化・晩産化
- 親世代の高齢化
- ライフスタイルの多様化
- 「休みは自分のために使いたい」という価値観
など、さまざまな要因があります。
つまり、
「家族の仲が悪くなったから帰省しない」
という単純な話ではありません。
むしろ、
「無理をしてまで一つの場所に集まる必要があるのだろうか?」
という考え方が広がっているのではないでしょうか。
帰省が減少・変化している主な理由
① 物価高と交通費の負担
まず大きいのが、やはりお金の問題です。
遠方の実家へ帰る場合、新幹線や飛行機、高速道路などを利用することになります。
大人1人ならまだしも、夫婦と子ども2人という家族で移動すれば、交通費だけでかなりの金額になります。
さらに、
- ガソリン代
- 高速料金
- 外食費
- お土産代
- レジャー費
- 子どものお小遣い
なども加わります。
「久しぶりに実家へ帰るだけなのに、旅行並みのお金がかかる……」
そんな状況になれば、帰省そのものをためらってしまう人がいても不思議ではありません。
特に物価が上昇している現在では、
「今年は無理して帰らなくてもいいかな」
という選択につながりやすくなります。
② 実家側にも「孫疲れ」がある
これまで帰省といえば、
「子どもが実家へ帰る」
という、帰省する側の視点で語られることが多かったように思います。
しかし、最近ではもう一つの側面が注目されています。
それが、
「迎える親も大変」
という問題です。
特に孫が小さい場合は大変です。
孫が数日間泊まるとなれば、
- 布団を準備する
- 部屋を片付ける
- 食事を用意する
- 好き嫌いを考える
- おやつを用意する
- 子どもの遊び相手になる
- 夜泣きなどに対応する
- 家の中でのケガや事故に気を配る
など、さまざまな負担が発生します。
孫が可愛いことと、孫の世話が大変なことは別問題です。
だからこそ、
「孫は可愛い。でも、何日も泊まられると正直疲れる……」
という親世代の本音が出てくるのも、決しておかしなことではありません。
昔から、
「孫は来て嬉し、帰って嬉し」
という言葉があります。
つまり、孫を迎えることによる疲れ自体は、決して現代だけのものではありません。
ただ、現代では親世代の高齢化などによって、その負担がより大きくなっている可能性があります。
③ 親世代も「自分の時間」を大切にするようになった
昔の高齢者と現在のシニア世代では、生活スタイルも大きく変わりました。
定年後も仕事を続ける人もいますし、旅行、スポーツ、趣味、友人との交流など、自分自身の時間を楽しむ人も増えています。
そんな中で、
「お盆だから家族全員が何日間も実家に集合!」
というスタイルが、必ずしも全員にとって快適とは限りません。
親にとっても、
「せっかくの休みだから、自分の予定を楽しみたい」
という気持ちがあって当然です。
これは決して、
「子どもや孫が嫌い」
ということではありません。
家族だからこそ、適度な距離を保ちたい。
そんな価値観も広がっているのではないでしょうか。
④ 「おもてなし」の負担が大きい
日本では昔から、
「せっかく帰ってきたんだから、ちゃんともてなさなければ」
という意識があります。
実家に帰ると、
「何食べたい?」
「これも買っておいたよ」
「せっかくだから、あそこへ連れて行こう」
と、親がいろいろ準備してくれることがあります。
もちろん愛情からやっていることです。
しかし、それが毎回となると親側の負担も大きくなります。
特に、
「子どもや孫が来る=家を完璧に準備しなければならない」
と考えてしまう親ほど疲れてしまいます。
本当は、
「外食でいい」
「布団は簡単なものでいい」
「掃除もそこそこでいい」
くらいで十分なのかもしれません。
⑤ 子育ての価値観が違うことで気を遣う
これも現代ならではの問題でしょう。
例えば、
- 食物アレルギー
- 食事のルール
- お菓子の与え方
- スマートフォンやゲーム
- テレビや動画の視聴時間
- 子どもの叱り方
- 生活リズム
など、親世代と子ども世代で考え方が違うことがあります。
祖父母からすると、
「昔はこうだった」
と思っていても、今の子育てでは考え方が違うこともあります。
そこで、
「これを食べさせても大丈夫かな?」
「こんなことを言ったら怒られるかな?」
「孫に何かしてあげたいけど、親の方針と違ったらどうしよう……」
と気を遣ってしまう。
結果として、
孫と楽しく過ごしたいのに、気疲れしてしまう。
そんなこともあるでしょう。
実は「経済的な負担」も無視できない
そして、もう一つ忘れてはいけないのが、
お金の問題です。
帰省する側だけではありません。
迎える側にも、さまざまな出費が発生します。
食費が増える
家族が数日間滞在すれば、当然食費も増えます。
朝食、昼食、夕食だけではありません。
お菓子、飲み物、果物、アイスなど、普段より買い物の量が増えることもあります。
「せっかく帰ってきたんだから、いいものを食べさせてあげたい」
という親心から、普段より高い食材を買うこともあるでしょう。
物価高の現在では、この負担も決して小さくありません。
光熱費も増える
夏のお盆は、とにかく暑い。
エアコンを長時間使用する必要があります。
家族が増えれば、
- エアコン
- シャワー
- お風呂
- 洗濯
- 冷蔵庫の使用
- 調理
など、さまざまな場面で光熱費が増えます。
一つ一つは小さくても、数日間積み重なればそれなりの負担になります。
孫へのお小遣いもある
さらに、
「孫が来たらお小遣いをあげたい」
という祖父母も多いでしょう。
いわゆる「お盆玉」と呼ばれる習慣もあります。
もちろん金額は家庭によって違いますが、
「せっかく帰ってきたんだから何かしてあげたい」
という気持ちから、財布を開く機会が増えることもあります。
さらに、
「どこか遊びに連れて行こう」
「帰る前に何か買ってあげよう」
となれば、出費はどんどん増えていきます。
親世代が年金生活などの場合、こうした出費が家計に響くことも考えられます。
「帰ってきてほしい。でも長期滞在はしんどい」
ここが、現代の帰省問題の面白いところではないでしょうか。
親としては、
「子どもや孫には会いたい」
という気持ちがあります。
でも同時に、
「何日も泊まられると疲れる」
という気持ちもある。
この二つは、決して矛盾していません。
「会いたい」と「疲れる」は、同時に存在できます。
むしろ家族だからこそ、
「会いたいけど、無理はしたくない」
という本音が出てくるのではないでしょうか。
これからは「泊まらない帰省」も増える?
そこで考えられるのが、従来とは違う帰省スタイルです。
例えば、
日帰り帰省
実家に数時間だけ顔を出して、その日のうちに帰る。
ホテル帰省
実家の近くにホテルを取って、昼間は一緒に過ごし、夜はホテルに戻る。
外食帰省
実家で食事を作ってもらうのではなく、みんなで外食する。
時期をずらす
お盆のピークを避けて、別の週末に帰省する。
セパレート帰省
夫婦がそれぞれの実家へ別々に帰る。
どれも、
「家族で集まることをやめる」のではなく、「負担を減らす」
という発想です。
これからは、こうした柔軟な帰省スタイルがもっと一般的になっていくのかもしれません。
海外でも「家族が集まる=大変」は同じ?
ちなみに、海外でもクリスマスや感謝祭など、家族が集まるイベントには準備や家事の負担があります。
「親戚が集まると疲れる」
「料理を作るのが大変」
という話は、決して日本だけのものではありません。
ただし、国や家庭によって家族の付き合い方や役割分担は大きく異なります。
例えば、親がすべてを準備するのではなく、
「料理は各家庭が持ち寄る」
「宿泊場所は各自で確保する」
など、家族全員で負担を分けるスタイルもあります。
日本でも、
「実家だから親が全部やる」
という考え方から、
「家族みんなで負担する」
という形に変わっていけば、帰省に対する負担感も減っていくかもしれません。
「帰ってこない=親不孝」ではない
ここは、今回の記事で一番伝えたいところです。
帰省しないからといって、
「家族を大切にしていない」
とは限りません。
電話やLINEで連絡を取る。
別の時期に会いに行く。
近くのホテルで一緒に食事をする。
親の好きなものを送る。
こうした方法でも、家族とのつながりを維持することはできます。
反対に、無理をして帰省した結果、
「親も疲れる」
「子どもも疲れる」
「夫婦も疲れる」
となってしまえば、せっかくの家族の時間が苦痛になってしまいます。
だからこそ、
「帰省すること」そのものを目的にするのではなく、「家族が気持ちよく会える方法」を考えることが大切なのではないでしょうか。
これからの帰省は「距離」より「負担」を考える時代へ
昔は、
「お盆になったら実家へ帰る」
というのが当たり前だったのかもしれません。
しかし、家族の形も働き方も、生活スタイルも大きく変化しました。
親世代も年齢を重ねています。
子ども世代も仕事や子育てで忙しい。
そして、物価高によって経済的な負担も増えています。
そんな状況で、
「昔からそうしてきたから」
という理由だけで、同じ帰省スタイルを続ける必要はないのかもしれません。
「今年は日帰りにしよう」
「ホテルに泊まろう」
「食事は外で食べよう」
「お盆を避けて別の日に会おう」
そんな小さな工夫だけでも、お互いの負担はかなり変わります。
まとめ:親の「来ないで」は愛情不足ではない
「今年は無理して帰ってこなくてもいいよ」
親からそう言われたら、
「もしかして、帰ってきてほしくないのかな?」
と寂しく感じる人もいるでしょう。
でも、その言葉の裏には、
「あなたたちに会いたくない」
ではなく、
「会いたいけど、今の自分の体力では以前のように迎えるのが難しい」
という気持ちが隠れているのかもしれません。
「孫は可愛い。でも疲れる」
「子どもには会いたい。でもお金もかかる」
「帰ってきてほしい。でも何日も泊まられると大変」
一見すると矛盾しているようですが、これが親世代の本音なのではないでしょうか。
そして、帰省する側も、
「実家なんだから親が全部やってくれる」
ではなく、
「自分たちが滞在することで、親にも負担が発生する」
ということを少し意識するだけで、関係性は変わってくると思います。
食材を持っていく。
外食代を払う。
ホテルを取る。
掃除や片付けを手伝う。
子どもの世話を自分たちでする。
こうした小さな配慮だけでも、親側の負担はかなり減ります。
結局のところ、これからの帰省に必要なのは、
「帰るか、帰らないか」ではなく、「どうすればお互い無理なく会えるのか」
なのかもしれません。
「帰省=親孝行」という考え方から、
「家族が無理なく会えること=親孝行」
という考え方へ。
これからのお盆は、そんなふうに変わっていくのかもしれませんね。
皆さんはどう思いますか?
「実家に帰るのは楽しみ!」
「正直、帰省はちょっと疲れる……」
「迎える側だけど、実は大変」
など、いろいろな意見がありそうです。
皆さんの帰省事情や、実家でのエピソードがあれば、ぜひコメントで教えてくださいね。
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
9月3日
【ホームラン記念日】
「ホームラン記念日」とは、1977年(昭和52年)の同日にプロ野球・読売ジャイアンツの王貞治選手が通算756号ホームランを放ち、当時の世界新記録を樹立したことに由来します。
記念日の詳細と歴史的背景
- 世界記録の更新: 王貞治選手は後楽園球場で行われたヤクルトスワローズ戦で、米大リーグのハンク・アーロン選手が持つ当時のメジャー最多記録(755本)を塗り替える通算756号を達成しました。
- 国民栄誉賞の誕生: この歴史的偉業を称え、達成の2日後である1977年9月5日に、政府は日本初となる国民栄誉賞を王選手に授与しました。これにちなみ、9月5日は「国民栄誉賞の日」となっています。
- 最終的な記録: 王選手は現役引退までに、前人未到の世界記録となる通算868本のホームランを積み上げました。
王貞治選手にまつわる記念日の関連施設
福岡PayPayドームの隣にある「王貞治ベースボールミュージアム」などでは、ホームラン記念日や国民栄誉賞の日に合わせて、貴重な秘蔵品の期間限定展示といった記念イベントが行われることがあります。