PayPayが使えない店が増えている理由とは?キャッシュレス離れが進む背景を解説
近年、スマートフォン一つで買い物ができるキャッシュレス決済が急速に普及しました。
コンビニや飲食店、ドラッグストアなど、今では現金を持たずに外出する人も珍しくありません。その中でも特に利用者が多いのがPayPayです。
しかし最近、「PayPayが使えなくなった」「前まで使えた店で利用できなくなっていた」という声を耳にする機会が増えてきました。
キャッシュレス時代が進む中で、なぜお店はPayPayをやめてしまうのでしょうか。
今回は、PayPay非対応の店舗が増えている理由や、キャッシュレス決済を取り巻く現状について詳しく見ていきます。
PayPayをやめるお店は本当に増えている?
結論から言うと、PayPayの利用を終了する店舗は実際に存在します。
特に最近は、
- 個人経営の飲食店
- 地域密着型のスーパー
- 小規模な小売店
などで、PayPayを含むキャッシュレス決済そのものを廃止するケースが報道されるようになりました。
背景にあるのは、長引く物価高騰です。
原材料費や光熱費、人件費が上昇する中で、多くの中小店舗は厳しい経営を迫られています。
その結果、少しでもコストを削減するためにキャッシュレス決済を見直す動きが出ているのです。
お店がPayPayをやめる最大の理由は「決済手数料」
店舗側が最も負担に感じているのが決済手数料です。
PayPayでは決済ごとに約1.6~2%前後の手数料が発生します。
数字だけ見ると小さく感じるかもしれません。
しかし、例えば月商300万円のお店の場合、
300万円 × 2% = 6万円
年間では72万円にもなります。
大手チェーン店であれば吸収できる金額でも、個人経営の店舗にとっては決して小さな負担ではありません。
特に利益率の低い飲食店では、数万円の差が経営に大きな影響を与えることもあります。
以前ほど集客効果を感じにくくなった
PayPayが急速に普及した理由の一つが、大規模なポイント還元キャンペーンでした。
20%還元や自治体とのコラボキャンペーンなどを覚えている人も多いでしょう。
当時は、
「PayPayが使えるからこの店に行こう」
という集客効果がありました。
しかし現在はキャンペーン規模も以前ほど大きくなくなり、店舗側が支払う手数料に見合う集客効果を感じにくくなっています。
そのため、
「手数料を払ってまで続ける必要があるのか?」
と考える店舗が増えているのです。
現金回帰で価格を抑えたいという考え方
最近では、
「キャッシュレスをやめた分、商品の価格を安くしたい」
という考え方をする店舗も増えています。
例えば年間数十万円の決済手数料を削減できれば、
- 商品価格の据え置き
- 値上げの抑制
- サービス向上
に回すことができます。
実際に、
- ライス無料サービス
- 値引き販売
- ポイント還元
などへ還元する店舗も出てきています。
それでもPayPayが完全に消えるわけではない
とはいえ、PayPayが一気に衰退しているわけではありません。
むしろ利用者数は非常に多く、国内有数の決済サービスとして定着しています。
店舗側から見ても、
「PayPayをやめたことでお客さんが減った」
というリスクは無視できません。
特に若い世代を中心に、
- 財布を持ち歩かない
- 現金をあまり使わない
- キャッシュレス対応を重視する
という人も増えています。
そのため、手数料負担があっても継続する店舗も数多く存在します。
なぜクレジットカードは残るのか?
ここで疑問に思う人もいるでしょう。
「クレジットカードの方が手数料が高いのに、なぜPayPayだけやめる店があるの?」
実は理由があります。
①客単価が高い
クレジットカードは高額決済で利用されることが多く、
- 家電
- ホテル
- 百貨店
- 高級レストラン
などでは必須の決済手段です。
客単価が高いため、手数料負担も吸収しやすいのです。
②最初から有料だった
クレジットカード加盟店は最初から手数料を払う前提で契約しています。
一方、PayPayは初期に無料期間がありました。
そのため、
「無料だから導入した」
という店舗が多く、有料化後に離脱しやすかったという事情があります。
③顧客離れのリスク
クレジットカードを廃止すると、高額な買い物をする顧客を失う可能性があります。
一方でPayPay利用者は、
「現金でも払える」
と判断されやすいため、先に見直し対象になりやすいのです。
実はクレジットカードもやめる店が増え始めている
近年ではPayPayだけではありません。
クレジットカードを含むキャッシュレス決済を全てやめて、完全現金化する店舗も少しずつ増えています。
理由はやはり手数料です。
物価高騰が続く中、
「利便性より生き残りを優先する」
という経営判断をする店舗も出てきています。
将来的にキャッシュレス決済は復活するのか?
個人的には、長期的には再びキャッシュレス化が進む可能性が高いと思います。
理由は現金にもコストがあるからです。
現金決済には、
- レジ締め作業
- 釣り銭準備
- 銀行への入金
- 硬貨手数料
などの見えにくいコストがあります。
人件費が上昇すればするほど、現金管理の負担は大きくなります。
そのため、手数料がさらに安い決済サービスが登場すれば、再びキャッシュレス化が進む可能性は十分にあります。
今後は「より安い決済サービス」への乗り換え競争が起こるかもしれない
店舗が求めているのは、
「便利で安い決済手段」
です。
そのため、
- 楽天ペイ
- 地域通貨
- 新しい低手数料決済サービス
などへの乗り換えが今後さらに進む可能性があります。
ただし、どれだけ安くても利用者が少なければ意味がありません。
結局のところ、
「手数料の安さ」
と
「利用者の多さ」
のバランスが重要になります。
PayPayが現在も強いのは、圧倒的なユーザー数を抱えているからです。
まとめ
PayPayが使えない店舗が増えている背景には、物価高騰による経営圧迫があります。
店舗側から見れば、決済手数料は毎月発生する固定費のようなものです。
一方で、利用者からするとキャッシュレス決済は非常に便利なサービスです。
私自身も、キャッシュレス対応かどうかで利用するお店を決めることがあります。
財布を持たずにスマホ一つで買い物ができる便利さを知ってしまうと、現金のみのお店は少し不便に感じてしまいます。
しかし店舗側の事情を考えると、一概に「時代遅れ」とは言えません。
今後は手数料の低下や新たな決済サービスの登場によって、キャッシュレス業界にも大きな変化が訪れるかもしれません。
皆さんは、お店がキャッシュレス決済をやめることについてどう思いますか?
利便性を優先しますか?
それとも、お店の経営を守るためなら現金払いも仕方ないと思いますか?
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
6月30日
【トランジスタの日】
1948年のこの日、アメリカのベル研究所で物理学者のウィリアム・ショックレー、ジョン・バーディーン、ウォルター・ブラッテンの3名が発明した「トランジスタ」が世界で初めて公開されたことに由来しています。この偉大な発明により、3人は1956年のノーベル物理学賞を受賞しました。
トランジスタとは?
電気の流れをコントロールする電子部品で、現代社会において「電子機器の心臓部」とも言える非常に重要な存在です。主に以下の2つの重要な役割を持っています。
- 増幅: 小さな電気信号を大きな信号に拡大する。
- スイッチング: 電気を通したり、止めたりするオン・オフの切り替えを行う。
なぜそんなにすごいの?
トランジスタが発明される前は、同じような機能を持つ部品として「真空管」が使われていましたが、大型で熱を持ちやすく、壊れやすいという欠点がありました。
トランジスタは「半導体」を用いることで、これらを小型・軽量・長寿命・省電力に進化させることに成功しました。
現在ではスマートフォンやパソコン、テレビから自動車に至るまで、身の回りにあるほぼすべての電化製品に組み込まれており、さらなる小型化と高集積化(1つのチップに何億個も詰め込む技術)が進んでいます。
日本の企業にとっても縁が深く、1955年にはソニー(当時の東京通信工業)が自社製トランジスタを使って日本初の「トランジスタラジオ」を発売し、世界中で大ヒットを記録しました。