プロ野球界を揺るがせた監督による暴行事件。
ニュースやネット記事、SNSなどで大きく報道されたため、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
もちろん、暴行そのものは許される行為ではありません。
しかし、今回の件で筆者が強く感じたのは事件そのものよりも別の部分でした。
それは、
「なぜ被害者が批判されているのか?」
ということです。
加害者に批判が集まるのは理解できます。
しかし、本来守られるべき被害者が非難される状況には大きな違和感を覚えました。
今回は、この事件を通じて見えてきた「被害者バッシング」という社会問題について考えてみたいと思います。
被害者が助けを求めたことで批判される違和感
今回の事件では、被害者である娘さんが児童相談所へ相談したことがきっかけとなり、問題が表面化したと報じられています。
本来であれば、
「勇気を出して相談した」
という行動が評価されるべきはずです。
家庭内の問題は外から見えにくく、相談すること自体に大きな勇気が必要だからです。
それにもかかわらず、SNS上では娘さんを批判する声が見られました。
「家族の問題を外に持ち出した」
「父親の立場を失わせた」
「もっと別の方法があったのではないか」
などの意見です。
しかし冷静に考えてみると、暴力を受けた側が助けを求めることは当然の権利です。
それを責めるのは、本来の問題から目をそらしているようにも感じます。
有名人だから起きる特殊な現象
今回のケースがここまで複雑になった理由の一つに、加害者が著名人だったことがあります。
もし一般家庭の事件であれば、ここまで被害者への批判は広がらなかったかもしれません。
有名人には多くのファンが存在します。
そのため一部では、
「応援していた人物が失脚した」
という感情が生まれ、その怒りが被害者へ向かってしまうことがあります。
しかし、それは本来向けるべき矛先ではありません。
どれだけ社会的地位が高くても、有名でも、暴力行為が正当化されることはありません。
ところが人は好きな人物を守ろうとするあまり、無意識のうちに事実を歪めてしまうことがあります。
今回の件は、その危うさを改めて感じさせる出来事だったと思います。
AIへの相談が新たな論争を生んだ
今回の事件では、被害者が生成AIへ相談したことも話題になりました。
近年は悩み相談の相手としてAIを利用する人も増えています。
24時間利用できること。
匿名で相談できること。
感情的な反応を返さないこと。
こうした特徴から、誰にも相談できない状況の人にとっては大きな支えになる場合があります。
しかし一方で、
「AIの言うことを真に受けた」
「AIが家庭を壊した」
といった批判も見られました。
筆者はこの反応にも違和感を覚えます。
なぜなら重要なのは、
『AIに相談したこと』ではなく『助けを求めたこと』
だからです。
相談相手が友人だったのか、先生だったのか、児童相談所だったのか、AIだったのか。
本質はそこではありません。
危険な状況から抜け出すために行動したことこそが重要なのです。
被害者バッシングが生む深刻な影響
今回もっとも懸念されるのは、このような被害者バッシングが他の子どもたちへ与える影響です。
もし同じような状況にいる子どもがいたとして、
「相談したら叩かれる」
「家族を壊したと言われる」
「SNSで攻撃される」
と思ってしまったらどうでしょうか。
助けを求めることを諦めてしまうかもしれません。
実際、家庭内暴力や虐待は外部から見えにくい問題です。
だからこそ、
「苦しかったら相談していい」
という社会的メッセージが必要なのだと思います。
被害者が責められる空気は、結果として新たな被害者を生み出してしまう危険があります。
大臣がコメントを出した意味
今回、こども政策担当大臣が関連するコメントを出したことも話題になりました。
個別の家庭内トラブルに対して国がここまで反応するのは珍しいことです。
それだけ、
「相談した子どもが叩かれる状況」
を問題視していたのではないでしょうか。
国としても、
「助けを求めることは間違いではない」
というメッセージを社会へ発信する必要があったのだと思います。
もし今回の被害者への批判が放置されていたら、今後相談をためらう子どもが増えてしまう可能性もあります。
それを防ぐ意味でも、大臣の発信には一定の意義があったように感じます。
SNS時代だからこそ考えたいこと
SNSは便利な反面、一度感情的な流れが生まれると、本来守られるべき人が攻撃対象になってしまうことがあります。
今回の事件はまさにその典型例だったのかもしれません。
誰かを応援することと、その人の問題行動を正当化することは別です。
また、技術への不信感から相談手段そのものを否定することも、本質的な解決にはつながりません。
私たちが見るべきなのは、
「誰が悪いか」
だけではなく、
「誰が助けを求めたのか」
なのではないでしょうか。
まとめ
今回の事件で筆者が最も違和感を覚えたのは、被害者が批判されていたことです。
助けを求めることは決して悪いことではありません。
むしろ勇気ある行動だったはずです。
それにもかかわらず、加害者が有名人であることや、相談相手がAIだったことなどによって、本来とは異なる方向へ議論が進んでしまいました。
しかし私たちが忘れてはいけないのは、被害者が声を上げたからこそ問題が明らかになったという事実です。
もし皆さんが今回と同じような状況に置かれたらどうしますか?
そして、勇気を出して助けを求めた人がいたら、その人を責めるのではなく支える側になれるでしょうか。
そんなことを改めて考えさせられる事件だったように思います。
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
6月22日
【カニの日】
「かにの日」は、カニ料理のおいしさを広くアピールするために制定された記念日です。
🗓️ いつ?
6月22日
※一般社団法人・日本記念日協会に認定されています。
🦀 由来・理由
かに道楽グループを運営する株式会社JRIが、1990年に制定しました。日付の理由は以下の2つです:
- 星座占い: 星座占いで「かに座」の始まりが6月22日であることから。
- 語呂合わせ・文字の並び: 日本語の五十音順で「か」が6番目、「に」が22番目の文字になることから。
💡 どんなことをするの?
カニといえば冬のイメージがありますが、「夏の活カニも美味しいことを知ってもらおう!」という思いも込められています。そのため、毎年6月22日前後には、「かに道楽」をはじめとする一部のかに料理店などで、お得なイベントやキャンペーンが開催されることがあります。
余談ですが、本物のカニではなくカニ風味かまぼこ(カニカマ)をPRするために、6月以外の毎月22日が「カニカマの日」として制定されています。これは、日本で初めてカニカマを作った水産加工会社「スギヨ」が制定したものです。