潰れない「インドカレー店」の謎に迫る
皆さんのご近所にも、一軒は「インドカレー」のお店があるのではないでしょうか?
日本式のカレーライスではなく、ナンや本格スパイスを使ったカレーを提供する、いわゆる「インドカレー店」です。
しかし、よく観察してみると、不思議なことに気づきませんか?
「あのお店、いつ通ってもお客さんが少なそうなのに、なぜか潰れない……」
そんな疑問を抱いたことがある人も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな「謎多きインドカレー店」が、なぜ閉店せずに続いているのか?
さらに、**実は“インド”ではなく“ネパール”が関係していた?**という話まで、
そのカラクリに迫っていきたいと思います。
潰れない理由は「コスト」と「柔軟性」にあり
一見、閑散としているように見えるインドカレー店がなぜ生き残れるのか?
そこには以下のような理由があります。
① 低コストでの開業・運営が可能
- 原材料費が安い:主にスパイス・豆・野菜などを使用するため、原価率が低く抑えられます。
- 人件費が少ない:オーナーやその家族・知人による運営が多く、スタッフを大量に雇う必要がありません。
- 厨房設備も簡素でOK:高価な調理器具が不要なため、開業資金も比較的低く抑えられます。
② 立地に左右されにくい
- 駅から遠い場所でも、固定客や地域密着型の経営で十分に成り立つことがあります。
③ 安定した集客方法
- ランチメニューの充実やテイクアウト需要により、少人数でも効率よく売上が確保できる構造です。
- 異文化体験としての魅力:店内の装飾やメニューで、ちょっとした海外旅行気分を味わえることも人気の理由です。
実は「ネパール人経営」!? 「インネパ店」とは?
ところで、街で見かける「インドカレー店」の多くが、実はネパール人によって経営されていることをご存じですか?
これらの店舗は「インネパ店(インド・ネパール料理店)」と呼ばれています。
なぜネパール人が「インドカレー店」を?
- ネパールではインド文化が深く根付いており、インドカレーは日常食のひとつです。
- また、日本ではビザの取得や就労の関係から、飲食店経営が選ばれやすい事情があります。
- インド料理は日本での認知度も高いため、“インド料理店”という看板を掲げることで集客しやすいのです。
インド?ネパール?実際の料理はどっち?
日本の「インネパ店」では、提供される料理がインド式ともネパール式とも言い切れないのが特徴です。
実態としては…
- インド料理がメイン:バターチキンカレー、ナン、ほうれん草カレーなど、日本人になじみ深い料理が中心です。
- ネパール料理も混在:ダルバート(豆のスープとご飯)、モモ(ネパール風餃子)なども提供されることがあります。
- 味は日本向けにアレンジ:辛さを控えめにしたり、甘めのカレーを用意するなど、日本人の舌に合わせて調整されています。
異文化が融合した「ローカル異国体験」
インネパ店は、インド・ネパール・日本の文化が交差する独自の空間です。
派手すぎない外観にネパール国旗がひっそり飾られていたり、BGMがインド音楽だったりと、細かなところに文化の香りが感じられます。
まとめ:あなたの近所のカレー屋さん、実は奥深い!
普段何気なく通り過ぎているインドカレー店。
その裏には、低コスト経営の知恵や、異国からの出稼ぎ文化、味の融合、柔軟なビジネス戦略が詰まっていました。
次にその店を見かけたら、ちょっと立ち止まってみてください。
「これって本当にインド?ネパール?」「この料理、どっちの文化?」なんて考えながらメニューを見てみると、また違った楽しみ方ができるかもしれません。
カレー好きのあなたも、まだ行ったことがないという人も、ぜひ一度“インネパ体験”をしてみてはいかがでしょうか?
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
🌞 8月20日
🏥 交通信号設置記念日(日本)
1931年(昭和6年)のこの日、東京・銀座の尾張町交差点などに、日本初の「三色灯式」の交通信号機が設置されたことから制定されました。
当時は今のような自動制御ではなく、手動で動かしていたそうです。今では当たり前の信号機も、始まりはここからだったんですね🚥
信号機の発明や整備は、まさに「人の命を守る仕組み」の一つ。普段意識しないけれど、とても大切なインフラなんです。