新しい通知表ってどんな内容?変わる小学生の通信簿と、親子の心の変化とは?

小学生の通知表が変わったって知ってた?

かつての「よくできる」「できる」「もう少し」——。そんな言葉が並ぶ通信簿を覚えている方も多いのではないでしょうか?でも今、その通信簿の形が大きく変わっているのをご存じでしょうか。

2020年度から学習指導要領が改訂されたことで、小学校の通知表は大きく様変わりしました。評価の方法や観点が見直され、評価項目もより細かく、そして“相対評価”から“絶対評価”へとシフトしています。

この記事では、通信簿の変化の背景と、そこから生まれる親子の変化について、分かりやすく解説していきます。


なぜ通信簿の評価方法が変わったのか?

かつての通信簿は、教科ごとに「よくできる」「できる」「もう少し」といった3段階の評価が主流でした。しかし、これは子ども同士を相対的に比べる「相対評価」がベースだったため、順位的な意味合いを持つことも多かったのです。

現在では、次の3つの観点をもとに、各教科が評価されるようになっています。

  1. 知識・技能
     → その教科での基本的な知識や技能をどれだけ身につけているか
  2. 思考・判断・表現
     → その知識を使って考えたり、説明したり、自分の考えをまとめられているか
  3. 主体的に学習に取り組む態度
     → 授業への参加意欲、自分で工夫して学ぼうとする姿勢があるか

これらの観点ごとに評価がつくことで、子どもの学習の「中身」や「取り組み方」にも目が向けられるようになったのです。


相対評価から絶対評価へ:比べるのではなく「どれだけできるか」

これまではクラス内での比較が重視されがちでしたが、現在の通知表は「到達度」に基づく絶対評価が中心です。つまり、**“他人と比べてどうか”ではなく、“目標に対してどれくらい達成できているか”**を見るのです。

評価の表現方法も、「よくできる」「できる」などの言葉から、A・B・Cなどの記号評価や、文章による所見記載へと変わっているケースが多いです。


変化によって生まれた“親と子の心の変化”

こうした通信簿の変化は、子ども自身の受け取り方や親の関わり方にも影響を与えています。
では、どんな変化が起こっているのでしょうか?

▶親の立場での変化

  • 子どもの成長が“見える化”されるように
     → 以前はざっくりした評価で、得意不得意が見えにくかった面もありますが、観点ごとの評価によって「知識はあるけど表現が苦手」「意欲は高いけど技能が追いついていない」など、具体的な姿が見えるようになりました。
  • 励ましやすくなった
     → 相対評価のときは「平均より下」などと判断してしまいがちでしたが、今は努力や態度が評価されるため、「頑張ってるね」と声をかけやすくなります。
  • 一方で、プレッシャーをかけすぎないよう注意が必要に
     → 観点が細かくなったことで、細かくチェックしてしまう親もいます。「あれもこれも伸ばさなきゃ」とプレッシャーを与えることもあるため、注意が必要です。

▶子どもの立場での変化

  • 自己肯定感の向上
     → 「できる・できない」だけでなく、取り組む姿勢や思考力も評価されることで、「頑張ってる自分が認められた」と感じやすくなります。
  • 苦手克服のきっかけに
     → 細かな評価があることで、「自分はここが弱い」と気づき、対策に取り組むようになる子もいます。
  • 将来を考えるヒントになることも
     → 自分の得意なこと・苦手なことを早くから把握することで、好きなことや将来の進路を意識する子も出てきます。

注意すべき3つのポイント

通信簿の変化は、基本的には良い方向への改善ですが、注意点もあります。

  1. 過度な干渉・期待はNG
     → 子どもの評価が細かく見える分、「もっと頑張ればAになる」と詰めすぎてしまうことも。評価は“努力の途中経過”と捉えることが大切です。
  2. 偏った評価にとらわれないように
     → 教科や観点によって評価がバラつくこともあるので、短所ばかりに目を向けるのではなく、長所を見つけて褒めることも忘れずに。
  3. 親子の対話がカギになる
     → 通知表をただ見せて終わりにせず、「今回はここが伸びたね」「ここはどう感じた?」と話すことで、自己理解や目標意識が育ちます。

通信簿がくれる“振り返り”と“成長のきっかけ”

通知表を受け取るたびに、子どもは「自分の今」を見つめ、親は「これからどう応援するか」を考えるチャンスになります。

かつてのように「通知表を親に見せるのが憂鬱だった…」という方もいるかもしれません。でも、今の通信簿は、子どもにとってもポジティブな材料になり得るんです。

子ども時代の自分が、どんな通信簿をもらっていたか思い出しながら、今の通知簿と比べてみるのも面白いかもしれませんね。

今の時代、教育現場ではいろんな改革が行われています。もちろん、そのすべてがうまくいくとは限りませんが、「評価」は子どもにとって大きな影響を与えるもの。
だからこそ、大人の都合だけで振り回すことなく、子どもの未来を育むツールとして、通信簿を上手に活かしていきたいですね。

それではまた別の記事でお会いしましょう


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