日本の高齢化は世界でも類を見ないスピードで進んでいます。高齢になるほど医療機関にかかる機会は増えますが、その一方で、肝心の「医師」が足りないという深刻な課題が浮き彫りになっています。
実は日本の医師数は、先進国の中でも特に少ないのです。人口1,000人あたりの医師数はわずか2.4人。これはOECD平均(3.5人)を大きく下回り、G7の中でも最下位となっています。
特に問題なのは、単なる医師の数だけでなく、都市と地方の偏在や、特定の診療科の人手不足、過酷な労働環境など、複数の課題が複雑に絡み合っている点です。
■ 医師不足の主な原因
- 医師の絶対数が少ない
OECD平均より1人以上少ない水準。 - 地域偏在
医師の多くが都市部に集中し、地方では慢性的な人手不足。 - 診療科の偏在
産婦人科や小児科など、敬遠されがちな診療科での不足が深刻。 - 労働環境の過酷さ
長時間労働や休日出勤が多く、過労死の問題も。 - 医局制度の崩壊
地域病院へ医師を派遣していた体制が機能不全に。 - 医学部の定員制限
1997年から定員が抑制され、長期的な医師不足に拍車をかけた。
■ 医師不足を解決するための7つの提案
- 地域枠の拡大
地域で働くことを条件とした医学部入学枠の増加。 - 臨床研修の地域偏在是正
研修医を医師不足地域へ優先的に配置する制度設計。 - 遠隔医療の導入
都市の医師がオンラインで地方の患者を診る仕組みの整備。 - ITとAIの活用
診断支援システムや電子カルテの導入で業務を効率化。 - 労働時間の見直し
勤務形態の柔軟化や長時間労働の是正で働きやすい環境へ。 - 福利厚生の充実
病院内保育所や育児支援の整備で、離職防止につなげる。 - 給与の地域加算
地方勤務にインセンティブを設けることで人材を呼び込む。
■ その他に必要な視点
- 地域医療対策協議会との連携
地域の実情に合った医師確保策を推進。 - 医療機関間の情報共有
人材・設備の有効活用を図る。 - 住民との相互理解
地域に根ざした医療体制の構築が信頼を生む。
■ 医師不足は「他人事」ではない
高齢化のスピードは今後さらに加速していきます。このままでは、必要なときに医療が受けられない社会が訪れるかもしれません。
「もし自分や家族が病院に行っても、診てもらえなかったら?」
そんな現実が、すでに一部の地域では起こっています。だからこそ、今のうちに「仕組み」を見直し、「人」を育て、「環境」を整えることが必要なのです。
この課題に対して、あなたはどう感じましたか?
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
🗓️6月14日は「手羽先記念日」!
2001年、愛知県名古屋市の「世界の山ちゃん」が制定した記念日なんだよ。
店舗の創業日が6月14日だったことと、「手羽=て(=10)ば(=8)」の語呂合わせから6月14日にしたんだって!(ちょっと無理やりな気もするけどご愛嬌だね☺️)
名古屋名物の手羽先は、甘辛いたれとスパイシーな胡椒がやみつきになる味。おつまみとしても、おかずとしても人気があるよね。
🍗今日の豆知識コーナー
実は鶏の手羽先って、コラーゲンが豊富で美容にもいいって言われているんだよ。
圧力鍋で煮るとホロホロになって、味もしっかり染み込んでおいしいよ!
✏️ひとこと
脇役に見えて、実は主役級。手羽先も人生も、そういう瞬間があるよね。
何気ない一日が、あるきっかけで特別な日に変わる。
今日もそんな“隠れた主役”が見つかるといいね☺️