私たちの生活に欠かせない存在となっているスマートフォンやノートパソコン、電動自転車。これらの多くに使用されているのが「リチウムイオンバッテリー」です。
小型でパワフル、繰り返し充電できる便利な電池ですが、実はその取り扱いを誤ると発熱・破裂・発火といった重大な事故に繋がる恐れがあることをご存知ですか？
今回は、身近になったリチウムイオンバッテリーの安全な使用方法と保管のポイントについて、改めて見直してみましょう。
🔋使用時の注意点
1. 高温になる場所に置かない
直射日光の下や車内など、高温になる場所にバッテリーを置くと内部温度が上昇し、発火や爆発のリスクが高まります。特に夏場の車内放置は非常に危険です。
2. 過充電・過放電を避ける
バッテリーを100%まで充電し続けたり、逆に完全に0%まで使い切って放置することは、劣化を早める原因になります。理想的な充電状態は40〜85%程度。充電器の設定ができる場合は、その範囲を維持しましょう。
3. 濡らさない
水や飲み物などの液体が内部に入ると、ショートや保護回路の故障を引き起こし、発熱・発火に繋がる可能性があります。
4. 衝撃や圧力を与えない
バッテリーに強い衝撃を与えると内部の構造が破損し、化学反応が暴走する危険があります。落としたり、重い物を上に置かないよう注意しましょう。
5. 端子のショートに注意
金属類で端子同士をつなぐとショートし、火花が出る危険があります。持ち運ぶ際は端子がむき出しにならないようケースなどに入れましょう。
6. 異常があれば即中止
異臭、異常発熱、変色、膨張、変形など、いつもと違う状態に気づいたら、すぐに使用をやめてください。そのまま使用し続けると大きな事故に繋がります。
📦保管時の注意点
1. 乾燥した場所に保管
湿度の高い場所はバッテリーにとって好ましくありません。結露や腐食の原因になるため、風通しの良い乾燥した場所に保管しましょう。
2. 適温を守る
保管時の理想的な温度は0～35℃です。極端な高温・低温は避け、安定した環境で保管してください。
3. 子どもの手の届かないところへ
小さなお子様が誤ってバッテリーを口に入れたり、端子に触れることで怪我をしたりするリスクがあります。必ず安全な場所に保管しましょう。
4. 適切な充電状態で保管
長期保管する場合は、50～70%の充電状態を維持するのが望ましいとされています。フル充電や空っぽ状態での長期保管は劣化の原因になります。
5. 不要になったら適切に廃棄
バッテリーは「燃えるゴミ」ではありません。自治体のルールに従い、回収ボックスや家電量販店などで適切に処分しましょう。
⚠その他の注意点
- 適正な充電器を使う
メーカー純正品または信頼できるブランドの充電器を使いましょう。安価な充電器や粗悪品は、過充電や異常加熱を引き起こす可能性があります。 - 安すぎるバッテリーには注意
近年はネットで安価なバッテリーが多く販売されていますが、中には安全性の低い製品もあります。価格だけで選ばず、レビューや販売元の情報をしっかり確認しましょう。 - 不安があれば専門業者に相談
異常を感じた場合や処分方法に迷った場合は、自分で判断せず、専門業者や自治体に相談してください。
🔚まとめ
私たちの生活を便利にしてくれるリチウムイオンバッテリー。でもその利便性の裏には、「正しく使えば安全、間違えば危険」という一面があります。
「ついやってしまいがち」なことが、事故の原因になることもあります。特にモバイルバッテリーは持ち歩きやすく、扱いが雑になりがち。だからこそ、今一度、取り扱いの基本を見直してみましょう。
自分自身と大切な人を守るために、ぜひこの記事をきっかけに、バッテリーとの“安全な付き合い方”を心がけてみてください。
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー：「明日って何の日？」
📅 5月31日：世界禁煙デー」！
5月31日は、世界保健機関（WHO）が定めた「世界禁煙デー（World No Tobacco Day）」です。
喫煙が健康に与える影響についての理解を深め、タバコを吸わないライフスタイルを広めようという目的で設けられました。
この日から、日本では「禁煙週間（5月31日〜6月6日）」も始まります。
最近では加熱式たばこや電子タバコも話題になりますが、いずれにしても健康や周囲への影響には注意が必要ですね。
「吸わない自由」「やめる選択肢」を見直すきっかけとして、今日という日を考えてみるのもいいかもしれません☺️
🚭 ちなみに…
身近な人がタバコをやめられた時、そっと応援したり褒めてあげると、それが続ける力になるそうですよ✨