皆さんは最近、ラジオを聴いたことがありますか?
今や音声コンテンツの主役はポッドキャストやYouTubeといったネット配信に移っていますが、実はラジオは今でも静かに、そして着実に生き残っています。
かつてはテレビと視聴者を取り合っていたラジオ。
その裏には、「AM」と「FM」という2つの電波方式が長年使い分けられてきた歴史があります。今回はそんなラジオの仕組み、そして現在進行中の“大きな変化”について紹介します。
📡 AMとFMってなにが違うの?
ラジオには2つの方式があります。「AM(エーエム)」と「FM(エフエム)」です。どちらも音声を電波に乗せて送る技術ですが、その“乗せ方”に違いがあります。
🔊 AM(Amplitude Modulation/振幅変調)
- 変調方式: 電波の振幅を変えて音を伝える
- 周波数帯: 中波(約526kHz~1.6MHz)
- 特徴:
- 電波が地表や電離層を伝わるため、遠くまで届きやすい
- 建物や地形の影響を受けやすく、都市部や屋内での受信は不安定
- 音質はやや低めでノイズにも弱い
🎶 FM(Frequency Modulation/周波数変調)
- 変調方式: 電波の周波数を変えて音を伝える
- 周波数帯: 超短波(約76MHz~95MHz)
- 特徴:
- 電波は直進性が高く、都市部や屋内でもクリアに受信しやすい
- 遠距離伝播はやや苦手
- ノイズに強く、高音質でステレオ放送にも対応
🔄 AM放送が無くなる日が来る?
そんな中、今ラジオ業界では静かに大きな動きが起きています。
**「AM放送をやめて、FMへ移行する」**という計画が進んでいるのです。
📅 具体的な動き
- 2024年2月〜2025年1月31日: 全国13のラジオ局がAM放送を一時休止し、FM転換の実証実験を実施
- 2028年秋までに: TBSラジオ・文化放送・ニッポン放送を含む民放ラジオ局44局がFM転換を目指すことを発表
ただし、すべてが一斉にAM放送を止めるわけではありません。FM転換後も一部の局ではAM波を補完的に利用するなど、段階的な移行が予定されています。
この背景には、
- AM設備の維持コストの高さ
- 音質や受信性の面でFMが優れている といった事情があります。
🧭 それでもラジオは“最後の砦”になるかもしれない
インターネットが普及し、スマホひとつで何でも聴ける時代。
でも、災害時などにはネット環境が遮断されたり、スマホのバッテリーが尽きたりといった事態も十分に起こりえます。
そんなとき、ラジオは心強い味方になります。
- 乾電池で動くポータブルラジオ
- 通信不要のラジオアプリ
- 災害情報に強い自治体のAM放送(←まだ活用される場面は多い)
もしもの時の備えとして、非常用持ち出し袋に1台のラジオ。そして日常でも、BGM感覚でお気に入りの番組を聴いてみるのもいいかもしれません。
📻 まとめ:ラジオは、まだ終わっていない
AMとFM、2つの違いを知ることで、ラジオの奥深さや面白さが見えてきます。
FMへの転換が進む今も、ラジオの役割は決して小さくありません。
あなたも、たまには“ラジオのある生活”を取り戻してみませんか?
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
🗓 5月18日:ことばの日
「こ(5)と(10)ば(8)」の語呂合わせから制定された、言葉の大切さを考える日✍️
SNSやブログ、会話でも、日々誰かと言葉を交わしているからこそ、「伝え方」ってとても大切。
明日はちょっとだけ、優しい言葉を意識して使ってみよう☺️
そのひと言が、誰かの気持ちを明るくするかもしれないよ🌱