米の価格が高騰し、私たちの家計にじわじわと影響を与えるようになって久しくなりました。
皆さんは、最近も変わらずお米を食べていますか?
そんな「高くなったお米」ですが、近年ある変化が起きています。
それが――企業による稲作参入です。
稲作といえば、代々受け継がれてきた家族経営の農家が、季節と天候に向き合いながら育てるもの。
多くの人が、そんなイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。
ところが今、日本の稲作は大きな転換点に立っています。
減り続ける個人農家、高齢化、米価の高騰、そして食料安全保障への不安。
こうした背景の中で、「農業の産業化」が現実のものとなりつつあります。
今回は、企業が米を作る時代に何が起きているのか、その実態と今後の行方を整理してみたいと思います。
なぜ今、企業が稲作に参入しているのか?
2025年現在、日本では
「個人農家の急減」
「米価の上昇」
「食料自給への不安」
この3つが同時に進行しています。
① 個人農家の減少と高齢化
最新の農林業センサス速報では、個人経営体が初めて100万を割り込みました。
基幹的農業従事者の平均年齢は68歳を超え、担い手不足はもはや慢性的な問題です。
② 米価上昇で見え始めた「採算性」
2024年以降のいわゆる「令和の米騒動」により、米の価格は上昇。
2025年には、60kgあたり3万円前後という水準に達する銘柄も現れ、
これまで「儲からない」とされてきた稲作が、事業として成立する可能性を持ち始めました。
③ 初期投資の壁
一方で、稲作には農機・倉庫・乾燥設備など莫大な初期投資が必要です。
個人では難しいこの負担を、資金力のある企業や法人が担う構図が生まれています。
企業が行う「新しい稲作」の形
企業参入による稲作は、従来の農業とは大きく異なります。
スマート農業の導入
AI、ドローン、自動運転トラクターなどを活用し、
少人数で広大な農地を管理する体制が整いつつあります。
異業種からの参入
金融機関、IT企業、食品メーカーなど、
これまで農業と無縁だった業界が農業法人を設立し、ノウハウを持ち込んでいます。
6次産業化による収益モデル
「作る → 加工する → 売る」までを一体化することで、
単なる原料供給ではなく、ブランド米や加工品として付加価値を高める動きも一般化しています。
国の政策も「企業農業」を後押し
かつての減反政策は事実上転換され、
2025年には在庫不足解消を目的とした増産方針が示されました。
さらに、
- 食料・農業・農村基本法の改正
- スマート農業技術活用促進法(2025年施行)
など、法制度面でも企業参入を前提とした仕組みが整えられています。
企業が米を作るメリットとデメリット
メリット
- 最新技術による生産効率の向上
- 安定した販路と価格形成
- 雇用環境の整備による若手確保
- 耕作放棄地の解消や地域貢献
デメリット
- 巨額の初期投資と黒字化までの長い道のり
- 気候変動による不安定さ
- 地域社会との調整の難しさ
- 撤退しづらい事業構造
「企業=安定」という単純な話ではなく、
農業特有のリスクとどう向き合うかが成功の分かれ目となっています。
家族経営の米農家は、これからどうなるのか?
現実として、家族経営の米農家は今後も減少が続くと見られています。
後継者不足、資材価格の高騰、猛暑による体力的限界。
「続けたくても続けられない」という声が増えています。
その一方で、
- 大規模法人への農地集約
- 副業的・半農半Xの担い手
といった新しい農業との関わり方も生まれ始めています。
まとめ:米作りは「仕事」になる時代へ
日本の国民食である「お米」は、
これからは企業が事業として生産する時代に入りつつあります。
価格や供給の安定は歓迎すべきことかもしれません。
しかし同時に、農業の風景や人との関わり方は、大きく変わっていくでしょう。
いつか――
「会社員として米を作っています」
そんな会話が、当たり前になる日が来るのかもしれません。
あなたは、この変化をどう感じますか?
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
1月11日
【イラストレーションの日】
協同組合日本イラストレーション協会(JILLA)が2019年に制定し、日本記念日協会によって認定・登録されました。
1. 由来と目的
- 日付の理由: 英単語「Illustration」の先頭3文字「Ill」が数字の「111」に見えることから、1月11日となりました。
- 目的: 社会を彩るイラストレーションの役割やその価値を再確認し、クリエイターやファンなど業界に関わるすべての人で盛り上げることを目的としています。
2. 主な活動
この日を中心に、JILLAは毎年さまざまなキャンペーンを行っています。
- イラスト投稿キャンペーン: X(旧Twitter)などでハッシュタグ「#イラストレーションの日」を付けた作品投稿が呼びかけられます。
- オリジナル切手シート: 投稿作品の中から選ばれたイラストを、実際に使用できる日本郵便のフレーム切手として製品化する企画が恒例となっています。