なぜ日本人は有給を取りづらいのか?
社会人として働いている方なら、一度はこんな経験があるのではないでしょうか。
- 体調が悪いのに「今日は休めないな…」
- 私用で休みたいけど「今休むのは気まずい」
- 有給は残っているのに、結局使わずに消滅
筆者である私も、まさにその一人でした。
有給休暇は制度として存在しているのに、なぜこんなにも「使いづらい空気」があるのでしょうか。
今回は、日本人の有給取得率が低い理由を掘り下げつつ、
罪悪感なく有給を取得するための具体的な方法について考えていきます。
日本人の有給取得率が低い理由とは?
日本人の有給休暇取得率が低い背景には、大きく分けて以下の3つがあります。
① 職場の空気・文化の問題
最も多く挙げられる理由が、**「休める雰囲気がない」**というものです。
- 上司や先輩が有給を取らない
- 「忙しい時期に休むの?」という無言の圧力
- 自分だけ休むことへの後ろめたさ
かつて流行した「24時間働けますか?」というフレーズが象徴するように、
長時間働く=偉い、頑張っているという価値観が、今でも根強く残っています。
また、「有給を取ると評価が下がるのでは?」という不安を感じている人も少なくありません。
実際には評価と有給取得は関係ないケースが多いにも関わらず、そう感じさせてしまう空気自体が問題なのです。
② 人手不足と業務過多
次に多いのが、人手不足による問題です。
- 自分が休むと誰かに負担がかかる
- 引き継ぎや調整が面倒
- 業務が属人化していて代わりがいない
このような状況では、「自分が我慢すればいい」と考えてしまいがちです。
しかしこれは個人の問題というより、会社の体制の問題でもあります。
③ 有給休暇に対する意識の違い
日本では、有給休暇を
- 病気や緊急時の“保険”
- できれば使わずに残しておくもの
と捉えている人が多い傾向があります。
その一方で、海外では「リフレッシュするために使うのが当たり前」という国も少なくありません。
祝日が多い日本特有の事情もあり、「すでに休みは足りている」という錯覚も、有給取得を妨げる一因になっています。
有給取得率は実は上がってきている
暗い話ばかりに聞こえるかもしれませんが、希望もあります。
2019年4月から始まった**「年5日の有給休暇取得義務化」**をきっかけに、
日本の有給取得率は年々上昇しています。
2023年には取得率**65.3%**と、過去最高を記録しました。
企業側でも、
- 計画的付与制度
- 時間単位有給休暇
- 業務のIT化・効率化
など、「休ませる前提」の仕組みづくりが進みつつあります。
有給を罪悪感なく取得するための方法
では実際に、どうすれば罪悪感なく有給を取れるのか。
ここからは、今日から意識できるポイントを紹介します。
① 事前準備をしっかり行う
罪悪感の正体は、ほとんどの場合「迷惑をかけるかも」という不安です。
その不安を減らすためには、準備がすべてです。
- 早めに休暇予定を共有する
- 引き継ぎリストを作っておく
- 自分の業務を前倒しで終わらせる
- 業務マニュアルを整備する
「ここまでやったなら大丈夫」と思える状態を作ることが、心の余裕につながります。
② 休暇中のルールを決める
休んでいるのに仕事の連絡が来ると、結局休んだ気がしません。
- 本当に緊急時のみ連絡する
- メールのみ対応、電話は禁止
- 自動返信メールを設定する
こうしたルールを事前に共有しておくことで、オンとオフの切り替えがしやすくなります。
③ 意識を変える
ここが一番大切なポイントです。
- 有給休暇は「お願い」ではなく権利
- 休むことは「甘え」ではなく仕事の一部
- しっかり休む人ほど、結果的にパフォーマンスが上がる
労働基準法でも、有給休暇は明確に認められた権利です。
あなたが有給を取ることは、何一つ間違っていません。
④ 会社の制度をフル活用する
もし会社に以下の制度があるなら、積極的に活用しましょう。
- 計画的付与制度
- 時間単位年休
- 半休制度
「会社のルールだから休む」という形にすると、心理的ハードルは一気に下がります。
まとめ:有給を使わないのは、もったいない
人手不足、職場の空気、罪悪感…。
有給を取りづらい理由はたくさんあります。
ですが、制度があるのに使わないのは、やはりもったいない。
有給休暇は、働く人が心と体を守るための大切な権利です。
少しずつでもいいので、正しく使う意識を持っていきたいですね。
この記事が、あなたが「次の有給申請」をするきっかけになれば幸いです。
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
12月28日
【シネマトグラフの日】
1895年12月28日にフランス・パリで、リュミエール兄弟が発明した世界初の映画「シネマトグラフ」の有料公開が行われたことを記念する日です。一般的に、この日が「映画の誕生」と見なされています。
シネマトグラフは、それ以前にトーマス・エジソンが開発した覗き込み式の「キネトスコープ」を改良したもので、撮影・現像・映写の3つの機能を兼ね備えていました。これにより、一度に多くの観客がスクリーン上の動く映像を鑑賞することが可能となり、現代の映画鑑賞スタイルの原点となりました。
最初の商業上映は、パリの中心部にあるグラン・カフェの地階「サロン・アンディアン」で行われました。当時の入場料は1フランで、上映されたのは『工場の出口』『馬芸』『金魚採り』などの約10作品でした。
シネマトグラフの名称は、ギリシャ語で「運動」を意味する「kinematos」と、「記録」を意味する「graphein」を組み合わせた言葉であり、映画を指す世界共通語である**「シネマ (Cinema)」の語源**となっています。