なぜ毎年“当たり年”?本当の理由を徹底解説!ボジョレーヌーボー評価の裏側

毎年「当たり年」の本当の理由とは?ボジョレーヌーボーの評価についての考察

11月に近づくと、ニュースやスーパーでよく目にする“ある言葉”があります。
それが 「今年は当たり年!」
ワイン好きの方にとっては楽しみな季節ですが、お酒に弱い筆者は毎年ほぼスルーしつつも、「…でも毎年良いって言われてない?」と、ずっと疑問に感じていました。

もし毎年“当たり”なら、もはやハズレは存在しないはず。
ということで今回は、なぜボジョレーヌーボーは毎年「過去最高」や「当たり年」と言われるのか、その背景と評価の仕組み、そしてマーケティング上の側面まで掘り下げてみました。


■ ボジョレーヌーボーは毎年“当たり年”と言われがち?

結論から言うと——
「毎年当たり年と言っている」ように見えるのは、マーケティング上の表現が原因です。

もちろん、ボジョレー地区の公式機関がその年のブドウの出来を発表しているのは事実です。しかし、それを日本の輸入業者や小売店が、より魅力的なフレーズに“翻訳”してアピールするため、結果的に毎年「素晴らしい出来」と強調されるのです。

特に日本では、
「数十年に一度の出来!」
「歴史に残るヴィンテージ!」

といった派手なキャッチコピーが使われがち。

実際には、現地の生産者コメントはもっと控えめなことが多く、
「果実味が豊か」「今年らしい味わい」
といった淡々とした表現が主流です。


■ なぜそんな表現になる?3つの理由

① 現地評価の“翻訳&脚色”

公式コメントを輸入業者が「魅力的な売り文句」に編集することがあります。

例:

  • 公式 →「色が濃い」
  • 日本 →「深い味わいで過去最高」
    このように、表現がワンランク豪華になります。

② ボジョレーは“新酒”なので年ごとの変化が話題になる

ボジョレーヌーボーは熟成ワインと違い、
その年に収穫したブドウだけで造る“新酒”

だから毎年味が違う。
その違いを前向きに表現する文化があるため、
不出来な年でも「クラシックな味わい」「繊細な風味」など、ポジティブに表現されます。


③ イベント性を高めるための演出

11月の第3木曜日は“解禁日”というイベント。
売り手からすると、
「今年もすごいらしい!」
という話題性こそがセールスにつながるため、多少派手な表現が使われるのは自然な流れです。


■ では、法的には問題ないの?詐欺では?

「毎年過去最高と言っているけど、詐欺では?」
という疑問もありますが、結論は 詐欺には当たらない とされています。

● 詐欺罪にならない理由

  • 商品自体は確かに存在し、問題なく届いている
  • ワインの品質評価は主観が大きく、明確な嘘を立証しにくい

このため刑法上の「人をだまして財産を奪った」には該当しません。


● 問題となる可能性があるのは景品表示法

こちらは「過度な誇張表示」を禁止する法律。

  • 「過去最高の出来」
  • 「○○年に一度の当たり年」

こうした表現が、実際より著しく優良だと誤認させる場合は、
優良誤認表示 に当たる可能性があります。

ただし——
広告表現としてある程度の誇張は許容されるため、明確に違反と判断されることは多くありません。


■ 「当たり年」には明確な基準はあるの?

意外かもしれませんが、
世界共通の明確な“当たり年基準”は存在しません。

評価は以下のような複数の主体の意見を総合的に判断したものです。

● ① 天候とブドウの品質(もっとも客観的)

ボジョレー地区の主な評価ポイント:

  • 日照量
  • 気温
  • 雨の量
  • ブドウの糖度・酸度のバランス
  • 病害の有無

これらが良好なら「良いヴィンテージ」と言えます。


● ② 生産者・醸造家の評価(専門家の主観)

大手生産者や醸造家が「今年は果実味が豊か」などコメントを出します。

● ③ ワイン評論家の評価(舌のプロ)

世界の評論家が試飲して点数や評価を発表します。

● ④ 日本の輸入業者の販促(もっとも派手)

これが「当たり年」の印象を作り出す最大の理由です。


■ 結局、判定は人間の舌と“販売戦略”しだい?

まとめるとこうです。

  1. 客観的には、天候とブドウの品質が基準
  2. 最終的な評価は人間の味覚という主観に依存
  3. その主観を販売戦略に活用しているのが現状

つまり、
「天候がよかった」という客観データ →
「味わいの評価」という主観 →
「当たり年!」というマーケティング

という流れで“毎年当たり年化”が起きているわけです。


■ さいごに:言葉に振り回されず、自分のペースで楽しむのが一番

毎年「過去最高」「当たり年」と耳にしますが、冷静に見ればとても曖昧な表現です。
もちろん、毎年必ずハズレというわけではありませんし、ワインが好きで毎年買っている方にとっては評価など気にならないかもしれません。

ただ、
評価に影響されるタイプの人 は、
店頭やネットのキャッチコピーを少し疑いながら見ると、より冷静に選べるようになります。

イベントとしての華やかさを楽しむのも良し。
自分の舌で確かめるのも良し。

そして最後に一言——
お酒は20歳になってから!

それではまた別の記事でお会いしましょう


🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」

12月12日

【ダースの日】

「ダースの日」は、森永製菓が制定した記念日で、主に毎年12月12日を指します。また、森永チョコレートの公式X(旧Twitter)アカウントでは、毎月12日を「ダースの日」としている場合もあります。 

由来

チョコレート菓子「ダース」が12粒入りであることにちなみ、数字の「12」が重なる12月12日を記念日としています。 

主な活動

森永製菓は「ダースの日」を盛り上げるため、以下のような様々なキャンペーンや取り組みを行っています。

  • 期間限定商品の発売: 毎年この時期に合わせて、特別な味わいの「ダースプレミアム」シリーズや、他の菓子(クッキーやケーキなど)とのコラボ商品を期間限定で発売しています。
  • キャンペーンの実施: 著名人とのコラボレーション企画、プレゼントキャンペーン、イベントの開催などを行っています。
  • プロモーション: テレビCMやSNSを活用したプロモーション活動を通じて、「ダース」の美味しさや魅力をアピールしています。 

これらの活動を通じて、多くの人々に「ダース」の魅力を再認識してもらい、楽しんでもらうことを目的としています。