2025年、長年にわたり「庶民の足」として親しまれてきた50cc原付バイクが、ついに生産終了を迎えます。
毎日の通勤や買い物に使っていた人にとっては、「えっ、じゃあ普通免許で原付に乗れなくなるの？」と不安に思うかもしれません。
でも安心してください。2025年からは「新基準原付」という新しいタイプの原付が登場します。
この記事では、その新基準原付の特徴や免許制度の変更点を、わかりやすく解説していきます。
🔧 なぜ50cc原付がなくなるのか？
50ccのガソリン原付がなくなる最大の理由は、2025年11月1日から導入される新しい排ガス規制です。
この規制は世界基準に合わせたもので、環境に優しい車両づくりが求められています。
主な理由は2つ
① 排ガス規制をクリアするのが技術的に難しい
50ccクラスのエンジンは小型で、排出ガスを徹底的に浄化するための装置を載せるスペースが限られています。
最新規制を満たすには高度な排ガス浄化システム（OBD-IIなど）が必要となりますが、それを小型エンジンに組み込むのは非常に困難です。
② コストが上がりすぎて採算が取れない
開発・製造コストが増加すると、どうしても販売価格にも反映されます。
しかし、原付バイクの魅力は「安くて気軽に乗れること」。価格が上がれば、電動アシスト自転車や電動キックボードなどの代替手段に押されてしまいます。
その結果、メーカー各社は2025年10月末をもって現行の50cc原付の生産を終了することを決定しました。
🚀 新基準原付とは？
では、50ccがなくなった後、何に置き換わるのか？
答えは――**「新基準原付」**です。
新基準原付とは、
👉 最高出力が 4.0kW以下 に制限された 125cc以下 のバイクのこと。
これまでの50cc原付よりも排ガス規制に対応しやすく、環境にも優しい構造になっています。
メーカーはすでにこの新基準に対応した車両の開発を進めており、今後はこのタイプが「原付一種」の主流となっていく予定です。
🚗 普通免許で新基準原付に乗れるの？
結論から言うと――
これからも普通免許で原付には乗れます。
ただし、乗れる“車種”が変わります。
今後、普通免許で運転できるのは「50cc原付」ではなく、**新基準原付（最高出力4.0kW以下・125cc以下）**になります。
現行と新基準の違い
| 項目 | 現行原付（～2025年10月） | 新基準原付（2025年11月～） |
|---|---|---|
| 排気量 | 50cc以下 | 125cc以下 |
| 出力制限 | 約3.7kW以下 | 4.0kW以下 |
| エンジン | ガソリン | ガソリン or 電動 |
| 免許 | 普通免許・原付免許 | 同じく普通免許・原付免許 |
| 規制対応 | 現行基準 | 新排ガス規制対応 |
つまり、免許制度自体は変わらず、普通免許を持っていれば今後も原付を運転できます。
ただし、実際に販売される車両が「新基準原付」に切り替わる、というわけです。
🛵 原付免許ではどうなる？
原付免許も、これまで通り有効です。
2025年4月1日の道路交通法施行規則の改正により、原付免許で運転できる範囲が以下のように変更されます。
- 運転できる車両：最高出力4.0kW以下の125cc以下バイク
- 対象：新基準原付のみ（出力制限があるもの）
- ルール：速度30km/h制限、二段階右折、二人乗り禁止などは従来通り
ただし、通常の125ccバイク（原付二種）は、これまで通り小型限定普通二輪免許以上が必要です。
見た目が似ていても、出力制限があるかどうかで運転資格が異なる点には注意しましょう。
⚠️ 注意点と今後のポイント
- 既に所有している50cc原付は、2025年以降も継続して乗れます。
- 新車として購入できるのは「新基準原付」のみになります。
- 新基準原付でも、原付特有のルール（30km/h制限、二段階右折、二人乗り禁止）はそのまま。
つまり、見た目は125ccバイクでも、走りのルールは「従来の原付」と同じという点を覚えておきましょう。
🏁 まとめ
- 50cc原付は2025年10月で生産終了。
- 新基準原付（125cc以下・4.0kW以下）が新たなスタンダードに。
- 普通免許・原付免許でも運転可能。
- 交通ルールは従来の原付と同じ。
環境規制によって、原付の形は変わりますが、「気軽に乗れる乗り物」としての立ち位置は変わりません。
新時代の原付が、どんなデザイン・走行性能になるのか、これからが楽しみですね。
あなたは、これからの「新基準原付」、乗ってみたいと思いますか？
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー：「明日って何の日？」
１１月１５日
【予防争族（相続）を考える日】
長野県の税理士法人によって提唱された記念日で、相続をめぐって家族間で争いが起きる「争族」を未然に防ぐことを目的としています。
この日が11月15日である由来には、以下のような意味があります。
- 「七五三の日」：子どもたちの成長を祝う七五三にちなみ、「家族の未来」を考えるきっかけにしてほしいという思いが込められています。
- 「いい遺言の日」：「いい（11）、いごん（15）」の語呂合わせで、遺言書作成の重要性を訴える意味もあります。
この日は、相続について家族で話し合うことや、遺言書を作成するといった生前の対策を考える良い機会とされています。