夫婦でマイホームを叶える!「ペアローン」の仕組み・メリット・注意点を徹底解説

マイホーム購入は、人生で最も大きな買い物のひとつです。
「どうやって資金を用意するか」は、夢のマイホーム実現のために誰もが考える重要なポイントでしょう。

近年、住宅価格の高騰を背景に**「ペアローン」**を利用する共働き夫婦が増えています。
特に20〜30代の若い世代では、ペアローンが「当たり前の選択肢」となりつつあります。

実際に、リクルートの調査によると、2023年に首都圏で新築マンションを購入した契約者のうち34%がペアローンを利用しており、過去最高を記録しました。

今回は、人気が高まるペアローンについて、その仕組みからメリット・デメリット、失敗しないための注意点までを詳しく解説します。


ペアローンとは?

ペアローンとは、夫婦や親子など2人がそれぞれ別々に住宅ローンを契約し、同じ物件を購入する仕組みです。
通常の住宅ローンは1人が契約しますが、ペアローンでは2本のローンを組む点が大きな特徴です。

ペアローンの基本的な仕組み

  • 2本の契約
    夫婦それぞれが別々に金融機関から借り入れを行います。
  • お互いが連帯保証人に
    どちらかが返済不能になった場合、もう一方が保証する仕組みです。
  • 所有権の共有
    ローンの借入額に応じて、物件の所有権を分けます。

👉 簡単に言うと、**「2人で1つの家を買うけれど、ローンは別々に持つ」**のがペアローンです。


ペアローンのメリット

1. 借入可能額が増える

単独のローンよりも、夫婦の収入を合算できるため、より高額な物件を購入可能になります。
特に都市部のマンション購入では大きなメリットです。


2. 住宅ローン控除を2人とも受けられる

それぞれがローン契約者となるため、住宅ローン控除を2人分適用可能です。
控除額が増え、結果的に節税効果が大きくなります。


3. 返済条件を個別に設定できる

  • 夫は35年の変動金利
  • 妻は20年の固定金利

など、ライフプランに合わせた柔軟な返済条件を設定できます。


4. 団体信用生命保険(団信)をそれぞれに適用できる

もし片方が死亡または高度障害になった場合、その人のローン残高は保険で完済されます。
残された家族の負担を減らせる安心感があります。


ペアローンのデメリット・注意点

ペアローンには魅力的なメリットがある一方で、注意すべき点もあります。


1. 諸費用が2倍かかる

契約が2本になるため、

  • 事務手数料
  • 印紙代
  • 登記費用

などがそれぞれに発生し、単独ローンよりも割高になります。

👉 物件価格の5〜10%が諸費用の目安です。事前に試算しておくことが重要です。


2. 収入減少のリスク

出産・育児・転職・病気などでどちらかの収入が減少すると、返済が家計を圧迫する恐れがあります。


3. 離婚時の手続きが複雑

所有権とローンがそれぞれの名義で絡み合っているため、離婚時の売却・持ち分整理・ローン残債の扱いに時間と手間がかかります。


4. 団信の保障が完全ではない

片方が亡くなっても、もう一方のローンは残ります
返済負担が大きくなる可能性があるため、補完する保険(夫婦連生団信など)の検討が必要です。


5. 贈与税が発生する可能性

住宅の持ち分とローンの負担割合が一致しないと、贈与とみなされるケースがあります。
持分と返済割合を一致させることがポイントです。


ペアローン契約前に確認したいこと

  1. 家計のシミュレーション
    将来の収入・支出を考慮し、返済が長期的に無理なく続けられるか確認しましょう。
  2. 名義と持分の調整
    贈与税を避けるため、持分割合と負担額を一致させましょう。
  3. 離婚時の取り決め
    万が一の際に備え、住宅の扱いやローンの負担をあらかじめ協議しておくと安心です。
  4. 保険の確認と補強
    団信の内容を理解し、必要であれば就業不能保険や夫婦連生団信を検討しましょう。
  5. 代替案の検討
    • 片方の単独ローンで購入
    • 後から持分贈与
    といった選択肢も考慮に入れることで、柔軟な資金計画が立てられます。

まとめ:計画的な資金計画がカギ

マイホームは一生に一度の大きな買い物です。
ペアローンは、共働き世帯にとって強力な手段ですが、収入減少や離婚など将来のリスクも見据えた計画が欠かせません。

特に重要なのは、「今払えるギリギリの金額ではなく、余裕を持った返済計画を立てること」です。
せっかく手に入れたマイホームを手放さないためにも、慎重かつ現実的な資金計画を心がけましょう。

それではまた別の記事でお会いしましょう

🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」

✈️10月25日

【民間航空記念日】

民間航空記念日とは、1951年10月25日に日本航空(JAL)が戦後初の国内定期路線を運航開始したことを記念する日です。この日、同社の一番機である「もく星号」(または「ど星号」)が東京~大阪~福岡間を結び、戦後日本における民間航空の再開を印象づける出来事となりました