皆さんは車を所有していますか?
都市部なら公共交通機関で生活できるかもしれませんが、郊外では車は生活の必需品ですよね。さて、愛車に入れているガソリンは「レギュラー」でしょうか?それとも「ハイオク」でしょうか?
日本では主にこの2種類が販売されていますが、実は海外では事情が少し異なります。そして「輸入車にレギュラーを入れてはいけない」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。今回は レギュラーとハイオクの違い、日本と海外の基準の違い、そして輸入車にレギュラーを入れたらどうなるのか を分かりやすく解説していきます。
レギュラーとハイオクの違いとは?
最大の違いは「オクタン価」という数値です。
オクタン価はガソリンの“着火のしにくさ”を表しており、高いほど 異常燃焼(ノッキング)を起こしにくい という特徴があります。
- レギュラー:オクタン価が低め(日本では90前後)
- ハイオク:オクタン価が高い(日本では98〜100程度)
ハイオクは高性能エンジンに対応するため、より安定して燃焼できるよう設計されています。
日本と海外のガソリン事情
国によってガソリンの規格や呼び方が異なります。実は「レギュラー」と一口に言っても、中身のオクタン価は大きく違うのです。
- 日本
- レギュラー:オクタン価89以上(実際は90〜91)
- ハイオク:オクタン価96以上(実際は98〜100)
- ヨーロッパ
- 3種類のグレードがあり、
- レギュラー:オクタン価91〜95
- ミッドグレード:オクタン価95
- プレミアム(ハイオク):オクタン価98以上
- 3種類のグレードがあり、
- アメリカ
- オクタン価の表記方法が異なり「AKI」という指標を使用
- 日本のレギュラーに近いグレード(87AKI=日本の90程度)が一般的
👉 つまり、ヨーロッパ基準の「普通のガソリン」は日本でいう「ハイオク」に近いのです。
なぜ輸入車はハイオク指定になるのか?
多くの欧州車は ヨーロッパのミッドグレード(オクタン価95) を基準に設計されています。そのため、日本のレギュラー(90〜91)を入れるとオクタン価が不足し、エンジン内で異常燃焼が起きやすくなるのです。
結果として、
- 燃費の悪化
- 出力低下(加速が鈍いなど)
- エンジン内部のカーボン堆積
- 長期的な故障リスク
といったトラブルにつながります。
国産車の場合:ハイオク指定にレギュラーを入れたら?
「ハイオク指定の国産車に、もしレギュラーを入れたらどうなるの?」と気になる方もいるでしょう。
結論から言えば、一時的なら壊れる可能性は低い です。最近の国産車にはノッキングセンサーや点火時期を調整するコンピュータ制御があり、異常燃焼を防いでくれるからです。
ただし、
- 性能が落ちる
- 燃費が悪化する
- 長期的に続けるとエンジンに負担
といったデメリットがあるため、基本的には「指定通りハイオクを入れる」のがベストです。
輸入車にレギュラーを入れるのは危険!
輸入車に日本のレギュラーを入れ続けるのは原則NGです。
欧州車はヨーロッパのオクタン価95以上を前提にしているため、日本のレギュラーでは不足し、ノッキングや性能低下、エンジントラブルの原因になります。
センサーで調整はされますが、それは「緊急回避的」な制御。長期的にはエンジン内部に悪影響を及ぼすリスクが高まります。
レギュラー車にハイオクを入れたら?
逆に、レギュラー指定車にハイオクを入れる場合は特に問題はありません。性能が大幅に上がるわけではありませんが、ハイオクには洗浄成分が含まれていることが多く、エンジン内部のカーボン除去に役立つ場合もあります。
まとめ
- 日本と海外では「ガソリンの基準」が違う
- 欧州車はヨーロッパの基準に合わせて設計されているため、日本ではハイオク指定になる
- 国産車は一時的に違う燃料を入れても壊れにくいが、性能は落ちる
- 輸入車に日本のレギュラーを入れるのは長期的にリスク大
結論:メーカー指定の燃料を守るのが一番安心!
「軽自動車だから軽油だよね」と間違える人もいますが(笑)、それは論外です。車にとってガソリンの選択は健康診断のようなもの。間違えた選択をしないように、ぜひ一度ご自身の愛車の取扱説明書を確認してみてください。
皆さんは愛車に合ったガソリンを入れていますか?
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
🌸9月29日🌸
【招き猫の日】
「招き猫の日」は、日本招猫倶楽部が1995年(平成7年)に制定した記念日で、毎年9月29日です。この日付は、「来る福(くるふく)」の語呂合わせに由来しており、人々が福を招いてくれる招き猫に感謝する日です。