意外なルーツ?「ソーラン節」の歌詞に隠された謎と真実
「ヤーレンソーランソーラン ソランソーランソーラン」――誰しも一度は耳にしたことがあるこのフレーズ。運動会や地域の祭りなどで披露されることも多い「ソーラン節」は、日本の伝統的な民謡として広く知られています。
しかし、改めてこの歌詞を聞いてみると、「ソーラン」や「ヤーレン」といった言葉には一体どんな意味があるのか、不思議に思ったことはありませんか? 今回は、そんなソーラン節の歌詞にまつわる“謎”に迫ってみたいと思います。
ソーラン節っていつ・どこで歌われていたの?
ソーラン節の起源は、北海道の日本海沿岸部――特に積丹半島や余市郡で盛んだったニシン漁にさかのぼります。
この地域では、過酷な漁の作業中に漁師たちが歌っていた**「鰊場作業唄(にしんばさぎょううた)」**という労働歌がありました。
その中でも「沖揚げ音頭」と呼ばれる歌が、現代のソーラン節へと発展したと考えられています。
「ソーラン」って何語?意味はあるの?
一番気になるのが「ソーラン」という言葉の意味ですよね。
実はこの「ソーラン」は、ニシン漁で網を引く際の掛け声が由来だとされており、特別な意味を持たない「囃子詞(はやしことば)」の一種と考えられています。作業のリズムを整えたり、仲間を鼓舞したりする目的で使われていたようです。
ただし一方で、「ソーラン」やその他の掛け声がヘブライ語由来だという説も存在し、現在でも民俗学や言語学の分野で注目されています。
ヘブライ語由来説とは?
一部の研究者や愛好家の間では、「ソーラン節」の中に登場する掛け声のいくつかが、ヘブライ語に類似していると指摘されています。たとえば、
- 「ヤサエ」
- 「エンヤン」
- 「サー」
これらの言葉が、神への感謝や祈りを意味するヘブライ語のフレーズに似ているというのです。
もちろんこれはあくまで“説”のひとつであり、科学的に完全に立証されているわけではありませんが、こうした説を通じて「日本の民謡が実は世界とつながっているかもしれない」と考えると、なんだかロマンを感じますよね。
ヘブライ語ってどんな言語?
ここで少し、ヘブライ語についても触れておきましょう。
- 分類:アフロ・アジア語族セム語派に属する言語
- 使用地域:主にイスラエル共和国
- 文字体系:22文字から成るヘブライ文字を使い、右から左に横書きします
- 歴史:紀元前から使われていたが、一時期は日常語としては使われなくなり、「死語」となっていました
- 復活:20世紀、言語学者エリエゼル・ベン・イェフダによって復活し、現在では900万人以上が話す言語へと再生
- 聖書との関係:旧約聖書の原語としても知られ、ユダヤ教において非常に重要な役割を果たしています
このように、ヘブライ語は古代から現代へとよみがえった、珍しい「復活言語」の一つです。
ソーラン節の現代での役割
現在では、ソーラン節は北海道を代表する民謡として知られ、小中学校の運動会や文化祭などで踊られることも多くなりました。
特に有名なのが、「南中ソーラン」と呼ばれるパフォーマンスバージョンで、これは歌手の伊藤多喜雄さんがアレンジを加えたものです。迫力のある振り付けとリズムが特徴で、子どもから大人まで人気があります。
最後に:身近な言葉の奥深さ
私たちにとって当たり前のように存在している言葉や歌にも、実は深い歴史や、海外とのつながりが隠れているかもしれません。
ソーラン節のような民謡は、単なる伝統芸能ではなく、その土地の歴史・暮らし・人々の思いが詰まった文化遺産でもあります。
ふとしたきっかけで、その意味や背景を調べてみると、新しい発見があるかもしれません。ぜひ、あなたの身の回りの「当たり前」にも目を向けてみてくださいね。
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
🗓 5月23日:キスの日
1946年、日本映画で初めてキスシーンが登場したことにちなんで制定💋
戦後間もない頃、日本中にちょっとした衝撃が走ったそう。
いまでは当たり前の表現だけど、その“初めて”が道を開いてきたんだね。
恋愛に限らず、「想いを伝える」って大切なこと。
今日は大切な人に、やさしい言葉で「気持ち」を届けてみてもいいかも☺️