WBCが地上波で見られない?変わり始めたスポーツ中継の形
皆さんは、好きな番組やスポーツをどこで視聴していますか?
地上波テレビでしょうか。それとも動画配信サービスでしょうか。
筆者が子どもの頃は、テレビと言えば地上波しかありませんでした。
家族でテレビの前に集まり、野球やサッカー、人気番組を観るのが当たり前の光景でした。
しかし現在はどうでしょう。
インターネットやスマートフォンの普及により、私たちはいつでもどこでも動画を視聴できる時代に生きています。
そんな中で、多くの人を驚かせたニュースがありました。
2026年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が日本の地上波で放送されない可能性があるという話です。
かつては国民的イベントとしてテレビ中継されていた大会が、なぜ見られなくなってしまうのでしょうか。
今回は
WBCの放映権問題をきっかけに、地上波テレビと動画配信サービスの関係、そしてテレビの未来について考えてみたいと思います。
WBCに見る「地上波 vs 動画配信」の格差
2026年大会をめぐる状況を見ると、
地上波放送と動画配信サービスの格差は決定的な段階に入ったと言えます。
特に象徴的なのが、放映権の高騰です。
2026年大会の放映権料は、
約150億円規模とも言われています。
これは前回大会(2023年)の約5倍という破格の金額です。
広告収入を主な収益源とする日本のテレビ局にとって、この金額は非常に大きな負担になります。
結果として、
- 地上波テレビ局は購入を見送る
- 資金力のある動画配信サービスが権利を獲得する
という構図が生まれています。
なぜ動画配信サービスは強いのか
動画配信サービスがスポーツ中継を獲得できる最大の理由は、
圧倒的な資金力です。
例えばNetflixなどのグローバル企業は、
世界中の会員から毎月サブスクリプション料金を得ています。
その資金を使い、
- 人気映画
- オリジナルドラマ
- スポーツ中継
といった強力なコンテンツに投資しています。
スポーツ大会の独占配信は、
- 新規会員の獲得
- 既存会員の解約防止
という意味でも非常に効果的な戦略です。
つまりスポーツ中継は、
**単なる番組ではなく「会員を増やすための武器」**なのです。
無料で見られる時代の終わり?
これまで日本では、
「スポーツ=テレビで無料視聴」
という文化がありました。
しかし現在、世界のスポーツビジネスは
巨大なマネーゲームになっています。
サッカー、野球、バスケットボールなど、
多くのスポーツ大会で放映権は年々高騰しています。
その結果、
- 無料で見られるスポーツが減る
- 有料配信が増える
という流れが起きています。
WBCの問題は、
その変化が日本でも本格的に始まったことを象徴する出来事と言えるでしょう。
地上波テレビが苦しくなった理由
地上波テレビが厳しい状況にある背景には、
大きく分けて2つの変化があります。
それは
・広告ビジネスの変化
・視聴スタイルの変化
です。
①広告費がテレビからネットへ移動
かつてテレビは「広告の王様」と呼ばれていました。
しかし現在では、企業の広告費は
インターネットへ大きくシフトしています。
例えば電通の調査では、
2025年の日本の広告費は
- インターネット広告:4兆円超
- テレビ広告:約1.6兆円
となっています。
さらに、
ネット広告は全体の50%以上を占めるまでに成長しました。
広告収入に依存するテレビ局にとって、これは非常に大きな打撃です。
②「タイパ」を重視する視聴者
もう一つの大きな変化は、
視聴者の行動です。
現在は、
- 好きな時に
- 好きな場所で
- 好きなデバイスで
動画を見るのが当たり前になりました。
動画配信サービスでは
- 見逃し視聴
- 倍速再生
- CMなし
といった機能も充実しています。
一方、地上波テレビは
- 放送時間が決まっている
- CMをスキップできない
という制約があります。
特に若い世代ほど、
**効率を重視する「タイパ志向」**が強くなっています。
その結果、テレビから離れる人が増えているのです。
テレビのライバルはテレビではない
かつてテレビの競争相手は、
他局のテレビ番組でした。
しかし今では違います。
現在のライバルは
- YouTube
- TikTok
- ゲーム
- 動画配信サービス
など、数えきれないほど存在します。
人が1日に使える時間は限られています。
そのため、
テレビは「可処分時間」の奪い合いに負け始めているのです。
制作費の減少と番組のマンネリ化
広告収入が減ると、
当然ながら番組制作費も減ります。
その結果、
- ロケ番組の減少
- スタジオ中心の番組
- 似たようなバラエティ
といった状況が増えています。
視聴者の中には
「最近テレビって似た番組ばかり」
と感じている人も多いのではないでしょうか。
これはテレビ業界が直面している
悪循環の一つと言えます。
地上波テレビの未来はどうなる?
では、このままテレビは消えてしまうのでしょうか。
結論から言うと、
完全になくなる可能性は低いと考えられます。
ただし、役割は大きく変わっていくでしょう。
①ニュースや災害情報のインフラ
地震や台風などの災害時には、
テレビの「一斉に情報を届ける力」は非常に強力です。
そのため今後は
娯楽メディア → 社会インフラ
としての役割が強くなる可能性があります。
②放送から配信へ
テレビ局もすでに変化を始めています。
代表例が
TVerなどの配信サービス
です。
これからのテレビ局は
放送会社ではなくコンテンツ制作会社
として生き残っていく可能性があります。
③シニア層向けメディアになる可能性
若い世代がネットへ移行する一方で、
テレビをよく見るのは高齢者層です。
その結果、
- 健康番組
- 医療情報
- 終活
- 相続
など、シニア向けコンテンツが増える可能性もあります。
テレビが
特定世代向けのメディアになるという未来も考えられます。
まとめ:テレビと配信の共存は可能か
今回のWBC放映権問題は、
テレビと動画配信の力関係が大きく変わった
ことを象徴しています。
これからの時代は
- テレビで無料視聴
- 配信で有料視聴
という二極化が進むかもしれません。
しかし一方で、
テレビにはまだ
- 信頼性
- 即時性
- 公共性
という強みもあります。
地上波がかつてのような「絶対的な王者」に戻ることは難しいかもしれませんが、
形を変えて生き残っていく可能性は十分あるでしょう。
皆さんは、
テレビと動画配信、どちらの未来が主流になると思いますか?
そして、
スポーツ中継が有料化していく流れをどう感じますか?
それでは別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
4月1日
【トレーニングの日】
1994年にスポーツ用品メーカーのミズノ株式会社(直営店エスポートミズノ)が制定し、日本記念日協会が認定しました。
- 由来: 4月1日は新年度のスタートであり、春のスポーツシーズンが始まる時期です。ジョギングやフィットネスなどのトレーニングを始めるのに最もふさわしい日として選ばれました。
- 目的: 新たに運動を始めることを推奨し、健康づくりを促進することを目的としています。