なぜ最近の車は“同じ顔”に見えるのか?昔の車が個性的だった本当の理由

最近の車、どれも似て見えない?

車好きの読者さんに質問です。

最近の車を見ていて、こんな風に感じたことはありませんか?

「なんだかどの車も似たような顔に見える…」

街中を走っている車を見ていると、メーカーが違うのに雰囲気が似ていたり、パッと見ただけでは車種が分からないことも増えたように感じます。

実は筆者も車が好きで、若い頃は夜のドライブで後ろから来る車のヘッドライトを見るだけで「これは〇〇だな」と車種が分かるくらいでした。

しかし最近の車は、そういった**“一目で分かる個性”**が少なくなっているように感じます。

もちろん、現代の車は安全性能も高く、燃費も良く、快適装備も充実しています。
それでも「どこか物足りない」と感じるのはなぜなのでしょうか?

今回は

「なぜ最近の車は個性が少なくなったように感じるのか?」

その理由について触れてみたいと思います。


昔の日本車が個性的だった理由

特に1970年代〜1990年代前半の日本車は、今振り返ってみてもとても個性的なモデルが多く存在しました。

その理由はいくつかあります。


①デザインの自由度が高かった

現代の車は、さまざまな安全基準や環境規制を満たす必要があります。

例えば

  • 歩行者保護(衝突時の安全性)
  • 燃費性能
  • 空力性能
  • 衝突安全基準

これらを満たすために

  • ボンネットは高め
  • 角は丸く
  • 空気抵抗の少ない形

といった条件が必要になります。

その結果、どのメーカーも似たようなシルエットになりやすいのです。

一方、昔の車は規制が今ほど厳しくなかったため

  • リトラクタブルヘッドライト
  • ウェッジシェイプ(くさび型)
  • 極端に低いボンネット

など、大胆なデザインが実現できた時代でした。


②バブル景気とメーカーの開発競争

1980年代後半から90年代にかけて、日本はバブル景気の真っ只中でした。

自動車メーカーも豊富な資金を背景に

「他社にはない車を作る」

という競争をしていました。

その結果、さまざまな個性的な車が誕生します。

例えば

パイクカーの登場

日産は

  • Be-1
  • パオ
  • フィガロ

といった、レトロデザインを特徴とするパイクカーを発売しました。

性能よりも

「遊び心」

を重視した車です。

今の時代ではなかなか難しい企画だったと言えるでしょう。


メーカー独自のエンジン

この時代はエンジンにも個性がありました。

例えば

  • マツダ:ロータリーエンジン
  • ホンダ:高回転型VTEC
  • トヨタ:ツインカムスポーツエンジン

メーカーごとに「らしさ」があり、車好きにとってはとても魅力的な時代でした。


③多様な車種が存在していた

昔の自動車市場には、今よりも多くのボディタイプが存在していました。

例えば

  • スポーツカー
  • クーペ
  • ハードトップ
  • セダン
  • ワゴン

などです。

しかし現在の市場では

  • SUV
  • ミニバン
  • コンパクトカー

といった実用性の高いカテゴリーに人気が集中しています。

メーカーとしても売れる車を作る必要があるため、どうしても似たようなジャンルに集約されてしまうのです。


④コンピューター設計の進化

現代の車は

  • CAD
  • CAE
  • 空力シミュレーション

などのコンピューター解析を使って設計されています。

これは非常に優れた技術で、効率よく最適な形状を導き出すことができます。

しかし逆に言えば

「最適解に収束する」

ということでもあります。

つまり

結果的に似た形になりやすい

のです。

昔は

  • 手描きデザイン
  • クレイモデル

など、人間の感覚で試行錯誤して作られていました。

そのためデザイナーの個性が強く出る車が多かったのです。


昔と今の違いは「自由度」

まとめると、昔の車が個性的だった理由は

「自由度の違い」

と言えるでしょう。

特に大きな違いは次の3つです。


カタチの自由

現代は歩行者保護などの安全基準が厳しく

  • ボンネットが高い
  • 角が丸い

といった形状が求められます。

昔はデザイン優先で

  • シャープなノーズ
  • 低いボンネット

など、視覚的なインパクトを重視した車が作られていました。


目的の自由

今の車は

燃費・環境性能

が非常に重要です。

そのため空気抵抗を減らすために

流線型デザイン

が主流になります。

昔はガソリン価格も安く

「カッコよさ」

を優先したデザインが許されていました。


無駄の自由

バブル時代はメーカーにも余裕があり

利益だけではない車作り

ができました。

例えば

日産Be-1のようなパイクカー

は、完全に「遊び心」で作られた車です。

今ではなかなか実現できない贅沢な企画と言えるでしょう。


最近のメーカーは「ヘリテージ」に注目

実は最近、自動車メーカー自身も

過去の名車の価値

を見直す動きを強めています。

単なる懐古ではなく

「自動車文化を守る」

という意味合いもあります。


純正レストアサービス

メーカー自らが旧車をレストアするサービスも登場しています。

例えば

  • マツダ
    ロードスター(NA型)のレストアサービス
  • ホンダ
    NSXのリフレッシュプラン

メーカー自身が整備することで、当時の乗り味を再現することができます。


ヘリテージパーツの復刻

生産終了してしまった部品を、メーカーが再生産する取り組みもあります。

例えば

トヨタでは

  • AE86
  • スープラ
  • 2000GT

などの部品を復刻しています。

日産でも

  • スカイラインGT-R(R32〜R34)

の部品供給を再開しています。

これは旧車ファンにとって非常に嬉しい動きです。


名車デザインの復活

最近は過去の名車をモチーフにした新型車も増えています。

例えば

  • 新型フェアレディZ
  • 新型プレリュード
  • デリカミニ

などです。

過去のデザインDNAを現代の技術で蘇らせる試みは、今後さらに増えていくかもしれません。


旧車が持つ「ロマン」

現代の車は

  • 安全性能
  • 快適装備
  • 燃費性能

など、どれをとっても非常に優秀です。

まさに優等生のような車と言えるでしょう。

しかし一方で、昔の車には

クセや個性

がありました。

例えるなら

今の車は優等生
昔の車はクラスの目立ちたがり屋

そんなイメージかもしれません。

もし昔乗っていた愛車を、メーカーの手によって現代に蘇らせることができたら…

それは車好きにとって、まさに夢のような話です。

思い出の車にもう一度乗れる未来。

そんな時代が来たら、とても素敵だと思いませんか?

それではまた別の記事でお会いしましょう


🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」

3月29日

【マリモ記念日】

1952年(昭和27年)のこの日、北海道の阿寒湖に生息するマリモが国の特別天然記念物に指定されたことを記念して制定されました。

由来と歴史

  • 特別天然記念物への指定: 阿寒湖のマリモは1921年に一度「天然記念物」に指定されましたが、1952年3月29日に改めて、より希少価値の高い「特別天然記念物」として指定を受けました。
  • 同時指定の仲間: この日にはマリモのほか、富山湾の「ホタルイカ群遊海面」や鹿児島県出水市の「ナベヅル」なども特別天然記念物に指定されています。

阿寒湖のマリモについて

  • 世界的な希少性: マリモ自体は北半球に広く分布していますが、阿寒湖のように美しい球状の群落を形成するのは非常に珍しく、世界でも有数の生息地として知られています。
  • アイヌ文化との関わり: アイヌの人々はマリモを「トラサンベ(湖の御霊)」と呼び大切にしてきました。また、毎年10月にはマリモを湖に帰す儀式などを含む「まりも祭り」が開催されています。