選挙のたびに出てくる「国民審査」、正直よく分からなくない?
皆さんは選挙の投票所に行ったとき、
候補者名を書く紙とは別に、裁判官の名前がズラッと並んだ用紙を渡されたことはありませんか?
「え、これ何?」
「とりあえず何も書かずに出したけど…」
そんな経験がある人、きっと多いはずです。
それが今回のテーマである 「国民審査」 です。
選挙と同時に行われるこの制度、
実は投票しているけど中身はよく知らない制度の代表格かもしれません。
そもそも「国民審査」って何を決めているの?
国民審査とは、
最高裁判所の裁判官を続けさせるか、それとも辞めさせるか(罷免)を国民が判断する制度です。
簡単に言えば、
「この裁判官、最高裁にふさわしくないと思ったら×をつけてください」
という仕組み。
いつ行われるの?
国民審査は 衆議院議員総選挙と同じ日 に行われます。
対象となるのは、
- 新しく任命され、初めて衆院選を迎える裁判官
- 前回の審査から10年が経過した裁判官
です。
投票方法は?
- 辞めさせたい場合:名前の上に「×」を書く
- 辞めさせなくていい場合:何も書かずに提出
※「○」や文字を書くと無効票になるので要注意。
どうなったらクビになる?
「×」が、
「×+白紙票」の過半数を超えた場合に罷免されます。
ちなみに、
1947年の制度開始以来、罷免された裁判官はゼロです。
一般人が裁判官を評価するって、やっぱり変じゃない?
ここで多くの人が感じるのが、この違和感です。
- 裁判なんて関わったことがない
- 法律の専門知識もない
- 判決の背景なんて分からない
そんな私たちが、
最高裁という超専門職の「適・不適」を決める。
正直、
「いや、それ無理じゃない?」
と思うのはかなり自然です。
それでも国民審査が存在する理由
では、なぜこんな制度があるのでしょうか。
理由の一つは、
最高裁判所が 「憲法の番人」 と呼ばれる存在だからです。
- 国会が作った法律
- 内閣の政策
これらが 憲法に違反していないか を最終的に判断するのが最高裁です。
つまり、
政治をチェックする立場の人たち
なんですね。
しかし裁判官は、
- 内閣によって任命され
- 国会の同意を得て就任
します。
このままだと、
「政治に都合のいい裁判官だけが残る」
という危険もあります。
そこで最後に、
主権者である国民が直接チェックする仕組み
として国民審査が用意されているわけです。
形骸化している、という現実
ただし、理想と現実は別。
現実にはこんな問題があります。
① 罷免ゼロの実績
70年以上続いているのに、
一人もクビになっていない。
② 情報が圧倒的に少ない
- 裁判官は選挙演説をしない
- 考え方を積極的に発信しない
結果、
「よく分からないから白紙」
という投票が大多数になります。
③ 税金はしっかり使われている
国民審査は選挙と同時実施とはいえ、
- 専用の投票用紙
- 公報の作成
- 開票作業
など、確実にコストは発生しています。
「意味があるのか分からない制度に税金が使われている」
と感じる人がいても不思議ではありません。
最近、少しずつ変わり始めている点も
一方で、近年は小さな変化も見られます。
- SNSで判決内容が拡散される
- メディアが裁判官ごとの判断傾向をまとめる
- 特定の裁判官に不信任票が集まるケースも出てきた
つまり、
「完全に無風」ではなくなりつつあるのも事実です。
国民審査とどう向き合えばいいのか
正直に言えば、
「よく分からない」
「何となくモヤモヤする」
そう感じるのは、
制度が今の時代に合っていないサインとも言えます。
無理に立派な判断をする必要はありません。
- あえて白紙で出す
- 1つのテーマだけで判断する
- そもそも制度について疑問を持つ
これも立派な主権者の態度です。
おわりに:知らない人にクビを決められる感覚
考えてみると、
自分が知らない誰かから突然
「あなた、クビです」
と言われたら、かなり嫌ですよね。
裁判官は表に出ない仕事だからこそ、
なおさら違和感が生まれるのかもしれません。
選挙では候補者が必死に考えを訴えるのに、
裁判官は沈黙したまま評価される。
このアンバランスさも含めて、
「国民審査のあり方」自体をもっと議論してもいい
そんな気がします。
このモヤモヤ、
感じているのはきっと、あなただけではありません。
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
2月4日
【世界対がんデー(World Cancer Day)】
2000年にパリで開催された「がんサミット」を機に創設され、スイスに本部を置く国際対がん連合(UICC)が主導しています。
主な目的と活動
- 意識向上と教育: がんの予防、早期発見、治療に関する正しい知識を広めます。
- 格差の是正: 居住地や経済状況に関わらず、誰もが平等に質の高いがん医療を受けられる社会を目指します。
- 団結と行動: 個人、組織、政府が一体となり、がんによる負担を減らすための具体的なアクション(寄付や検診の推奨など)を促します。
世界各地では、UICCのテーマカラーであるオレンジとブルーを用いたランドマークのライトアップや、SNSでのメッセージ発信が行われます。