快適さのためならアリ?それともアウト?深夜バスで問題化する「相席ブロック」の実態

旅行や出張、映画館での映画鑑賞など、私たちは日常のさまざまな場面で「座席を予約する」という行為をしていますよね。予約の際、つい気になってしまうのが「隣にどんな人が座るのか」という点ではないでしょうか。

正直なところ、これはかなり多くの人が感じている本音だと思います。体格が大きい人だったらどうしよう、ずっとスマホを操作して肘が当たったら嫌だな…など、考え始めるとキリがありません。筆者自身も、映画館ではあえて一番後ろの壁際や端の席など、いわゆる“不人気席”を選ぶことがあります。

ただし、それが許されるのは「空間に余裕がある場合」だけです。問題となるのは、深夜バスのような逃げ場のない狭い空間。そこで近年、ネットを中心に話題になっているのが「相席ブロック問題」です。


相席ブロックとは何か?

深夜バス(高速バス)における「相席ブロック」とは、1人で利用するにもかかわらず、隣り合う2席を予約し、出発直前にそのうちの1席をキャンセルする行為を指します。目的はただ一つ、「隣を空席にすること」。

一見すると単なるキャンセルに見えますが、最初から使うつもりのない席を確保している点が問題視されています。

その仕組み

  • ネット予約で隣同士の2席を確保
  • 出発直前、もしくは乗車直前に片方をキャンセル
  • 結果として、隣が空席のまま発車

なぜ広まったのか

背景には利用者の切実な心理があります。

  • 長時間、他人と密着するのがつらい
  • 夜行バスでは防犯面が不安
  • 異性が隣に来ることへの抵抗感

こうした気持ちは理解できる部分もあります。しかし、この行為が横行した最大の理由はキャンセル料の安さでした。当日キャンセルでも100円前後というケースが多く、「たった数百円で快適さを買える裏技」として広まってしまったのです。


相席ブロックが引き起こす深刻な問題

相席ブロックは、個人の快適さの問題にとどまりません。

① 他の利用者の機会損失

本来その席を利用できたはずの人が、予約できずに別のバスを探すことになります。特に繁忙期や終電後の移動では、これはかなり深刻です。

② バス会社の損失

空席が出ても直前では再販売が難しく、事業者側にとってはそのまま売り上げの減少につながります。

③ 法的リスク

弁護士の見解では、最初から利用する意思がない予約・キャンセルを繰り返す行為は、偽計業務妨害罪や詐欺罪に該当する可能性があります。軽い気持ちでやった行為が、思わぬトラブルに発展することも十分考えられるのです。


2025年現在の対策状況

こうした状況を受け、2025年にかけて多くのバス会社が対策を強化しています。

  • キャンセル料の大幅引き上げ
    当日・直前キャンセルを運賃の50〜100%とする事業者が増加。
  • 正規サービスの拡充
    追加料金を支払えば2席利用できるプランや、最初からプライバシー性の高い3列独立シートの導入が進んでいます。

これにより、「ズルい方法で快適さを得る」よりも「正当にお金を払って快適さを選ぶ」流れが少しずつ整ってきました。


実は他にもある?似たようなケース

相席ブロックの問題は、深夜バスに限った話ではありません。

新幹線

  • 荷物やテーブルを使って隣席に人が座りにくくする行為
  • 周囲の席をあえてまとめて予約するケース

もっとも、新幹線は払い戻し手数料が高いため、バスのような直前キャンセル型の相席ブロックはほとんど確認されていません。

飛行機

  • 窓側+通路側を押さえて中央席を空ける「シートハック」
  • 混雑状況を見て直前に席変更

一方で、航空会社によっては公式に「隣席確保オプション」を用意しており、こちらは正当なサービスとして認められています。

映画館

  • 上映直前に予約して隣席リスクを下げる
  • 端席を選ぶ
  • 稀に周囲の席をまとめて購入するケース

また、「席を代わってほしい」と後から迫る行為がトラブルになることもあり、マナーの問題として議論されています。


まとめ:快適さとマナーの境界線

少しでも快適に過ごしたい、という気持ち自体は誰しもが持っています。それ自体を否定することはできません。

しかし、その快適さが誰かの不利益や迷惑の上に成り立っているとしたらどうなのか。深夜バスの相席ブロック問題は、私たちにその問いを投げかけているように思えます。

個人的には、「そこまでしてやることではない」と感じる一方で、「よく考えつくな…」と妙に感心してしまう部分があるのも正直なところです。その発想力を、もう少し別の方向に使えたら、見える景色も変わってくるのかもしれません。

あなたはこの問題、どう感じますか?

それではまた別の記事でお会いしましょう


🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」

2月7日

【長野の日】

1998年に開催された長野冬季オリンピックの開会式(2月7日)を記念した日です。別名「オリンピックメモリアルデー」とも呼ばれます。 

また、2026年は現在の長野県が誕生してから150周年を迎える節目の年でもあります。 

2月7日:長野の日(オリンピックメモリアルデー) 

  • 由来: 1998年2月7日に長野オリンピックスタジアムで開会式が行われたことを記念し、日本青年会議所長野ブロック協議会によって制定されました。
  • 目的: 大会の理念の一つであった「自然との共生」を受け継ぎ、オリンピック後の長野の自然や環境を考える日とされています。 

2026年:長野県誕生150周年 

  • 背景: 明治9年(1876年)8月21日に筑摩県と長野県が合併し、現在の形になってから2026年で150年となります。
  • 関連行事: 2026年8月には松本市で記念式典が予定されているほか、年間を通じて各地で記念事業が実施されます。詳細は長野県150周年特設サイトなどで確認できます。