おせち料理に込められた「意味」を知ると、お正月がもっと楽しくなる
お正月にしか食べないものといえば、やはり「おせち料理」。
昔から当たり前のように食べてきたものですが、実はおせちに使われる食材一つひとつには縁起の良い意味や願いが込められていることをご存じでしょうか?
今回は、そんなおせち料理に使われる食材の意味と、気になる「なぜおせちは高いのか?」という疑問まで深掘りしていきます。
知っておくと、新年の食卓がもっと豊かに感じられますよ。
🟧 おせちの役割とは?
おせち料理は元々、神様にお供えする「御節(おせち)料理」が由来。
新しい年の始まりに、1年間の健康・幸せ・豊作を願って食べられる特別な料理です。
そのため、使われる食材にはそれぞれに縁起の良い意味や願いが込められているのです。
🟨 祝い肴(一の重)に込められた願い
「祝い肴(いわいざかな)」は、おせちの中でも最も重要とされる3〜4品。
関東と関西で少し違いがありますが、共通するのはどれも縁起の良い意味をもつことです。
● 黒豆(くろまめ)
「まめに働く」「まめに暮らす」という語呂合わせから、勤勉・健康を願う食材。
黒色は魔除けの意味もあります。
● 数の子(かずのこ)
ニシン(“二親”とも書く)から生まれる数の子は、卵の数が非常に多いため子孫繁栄を象徴しています。
● 田作り(たづくり)
昔、カタクチイワシを畑の肥料にしたところ豊作になったという故事に由来。
→ 五穀豊穣の願いが込められています。
● たたきごぼう(主に関西)
地中深くに根を張るごぼうの性質から
→ 家業が根付き、安泰に続くようにという意味を持ちます。
🟩 口取り・酢の物・焼き物などの食材に込められた意味
おせちは「縁起物の詰め合わせ」のようなもの。
他の食材にも、次のような願いが込められています。
● 栗きんとん
黄金色の“金団”が金運を連想させることから
→ 金運上昇・商売繁盛の象徴。
● 伊達巻
巻物に形が似ているため、
→ 学問成就・知識が身に付くという願いが込められています。
● 昆布巻き
「よろこぶ」の語呂合わせから、新年の喜びを象徴。
さらに「子生(こぶ)」とかけて子孫繁栄も意味します。
● 紅白かまぼこ
赤=魔除け・慶び
白=神聖・清浄
半円形は初日の出を表しており、新年の幕開けを象徴します。
● 海老
ひげが伸び、腰が曲がる姿から
→ 長寿を願う縁起物。
● 鰤(ぶり)
成長とともに名前が変わる出世魚のため
→ 立身出世の象徴。
● 鯛(たい)
「めでたい」の語呂合わせでお祝いには欠かせない魚。
● 蓮根(れんこん)
穴から向こうが見通せるため
→ 先を見通せる一年になりますようにという願い。
● 里芋
親芋から子芋、孫芋と増えるため
→ 子孫繁栄の意味があります。
🟥 なぜおせち料理はこんなに高いのか?
「おせちは好きだけど、値段が…」
そんな声も毎年よく聞かれます。
実際、おせちが高価になるのには明確な理由があります。
① とにかく手間と時間がかかる
黒豆を煮るにも半日以上、数の子の塩抜きは数日。
栗きんとんや伊達巻は素人では難しい工程も多く、
職人の技術料も含まれるため価格が上がります。
② 年末だけの「短期集中製造」
需要が年末にギュッと集中するため、
・臨時スタッフの確保
・深夜作業の人件費
・繁忙期の調理体制
などのコストが跳ね上がります。
③ 高級食材を使用
数の子・海老・いくら・国産栗など、年末は需要が急増して市場価格も高騰。
品質の良いものを使うため、結果として値段が上がります。
④ 豪華な重箱や盛り付けの手間
重箱は「めでたさを重ねる」という意味から必須。
デザイン性の高い容器を使うため、その分の価格が上乗せされます。
⑤ 「買うおせち文化」が定着した
昔は手作りが当たり前でしたが、現在は購入派が急増。
そのぶん“商品価値”としての付加価値(味・便利さ・ブランド)が付き、価格が高くなっています。
🟦 予算に合わせたおせち選びも広がっている
最近は、
・百貨店の高級おせち
・スーパーの手頃なおせち
・コンビニの一人用おせち
・好きなものだけ詰める「オードブルおせち」
など、選択肢が豊富になっています。
家庭のスタイルに合わせやすくなったのは嬉しいポイントですね。
✨ まとめ:意味を知ると、おせちがもっと美味しくなる
おせち料理はただの“正月料理”ではなく、
新年の幸せ・健康・繁栄を願う、日本の大切な食文化です。
筆者自身、これまでは意味を気にせず食べていましたが、こうして調べてみると、ひと口ごとに込められた願いが感じられて、より味わい深く感じられます。
とはいえ、昨今の物価高でおせちの価格がますます上がっているのも事実。
縁起物とはいえ、もう少しお財布に優しいと嬉しい…と思うのは私だけではないはずです。
来年のお正月、ぜひ食材の由来を思い浮かべながら、おせちを楽しんでみてくださいね。
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
1月3日
【元始祭】
元始祭(げんしさい)は、毎年1月3日に宮中三殿で行われる、皇室にとって一年で最初に行われる最も重要な祭祀(大祭)の一つです。
元始祭の概要
- 開催日時: 毎年1月3日。
- 場所: 宮中(皇居)の宮中三殿(賢所・皇霊殿・神殿)。
- 内容: 天皇陛下が自ら主宰(親祭)し、皇位の元始(始まり)を祝い、国家国民の繁栄と平安を祈る儀式です。
- 歴史: 明治3年(1870年)に始まり、明治41年(1908年)に「皇室祭祀令」で大祭に指定されました。戦後の1947年(昭和22年)に国民の祝日からは外れましたが、宮中では現在も従来通り執り行われています。
- 全国の神社: 宮中に倣い、全国の多くの神社でも皇室の繁栄と国の隆昌を祈る元始祭が斎行されます。
意味
「皇位の元始」とは、『古事記』にある天照大御神(あまてらすおおみかみ)が孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を地上に遣わし、国土を治めさせた「天壌無窮の神勅」という神話的由来を指しています。この祭祀は、連綿と継承されてきた皇位の根本を祝い、その永続を祈願する意味合いを持っています。