あなたは、毎月の給与をどんな形で受け取っていますか?
おそらく大半の方が「銀行振込」だと思います。けれど最近では、「電子マネーで給与を受け取れる仕組み」があることをご存じでしょうか?
2023年に制度が解禁され、「給与のデジタル払い(電子マネー払い)」が正式に認められました。
しかし、話題になった割にはその後あまり聞かなくなりました。
実際のところ、日本では電子マネーによる給与支払いはどのくらい進んでいるのでしょうか?
日本での電子マネー給与の現状
2025年4月時点で、電子マネーによる給与支払いを「実際に利用している人」はわずか 2.8% にとどまっています。
制度解禁から2年が経っても、普及のスピードはまだゆっくりです。
利用状況(2025年3月調査)
- 現在利用している:2.8%
- 過去に利用経験あり:2.0%
- 利用したことはないが、制度を知っている:57.1%
また、厚生労働省の2025年2月調査によると、給与の受け取り方法は次のようになっています。
- 銀行口座への振込:92.1%
- 現金手渡し:5.1%
- 電子マネー(資金移動業者口座)への支払い:0.6%
PayPayなどが給与受取サービスを始めていますが、2025年4月時点でも導入企業は100社程度。
さらに2024年の調査では、約9割の企業が「導入予定なし」 と回答しています。
つまり、認知度こそ高いものの「実際に使う人」はまだごく一部なのです。
電子マネー給与が普及しない理由
普及が進まない背景には、従業員側と企業側の両方の事情があります。
従業員側の懸念
- 慣れと必要性の問題
銀行振込が当たり前の環境に慣れており、わざわざ新しい仕組みに変える必要性を感じない人が多い。
特に高齢者層では「現金・銀行口座が一番安心」という意識が根強いです。 - 手数料の問題
電子マネーから銀行口座へ出金する際に手数料が発生するケースがあり、損した気分になる人も。 - 利用上の制限や不便さ
アプリの上限額(100万円)を超える分は銀行振込にする必要があるため、二重管理になる。
さらにスマホの故障や通信障害時にお金が引き出せないリスクも。 - セキュリティへの不安
給与がスマホアプリに入ることで、不正アクセスやハッキングを心配する声もあります。
企業側の懸念
- 導入コストと管理負担
給与システムを改修する必要があり、人件費や管理業務の増加がネックに。
従業員全員の同意も必要で、導入のハードルは決して低くありません。 - 従業員のニーズが低い
「使いたい」と言う人が少ないため、企業としても積極的に動く理由が乏しいのが現実です。 - セキュリティ対策のリスク
給与データと個人情報を連携する以上、企業にも高いレベルのセキュリティ対策が求められます。
日本特有の要因も
- 現金への信頼感
治安が良く、現金が安全に扱える国だからこそ「現金・銀行口座が一番確実」という文化が根強い。 - 電子マネーの乱立
Suica、PayPay、楽天ペイなど多様なサービスが乱立し、相互利用ができない状況が長く続いたことも「複雑で分かりにくい」という印象を与えています。
今後、電子マネー給与は普及するのか?
完全に銀行振込を置き換えるほどの普及は、当面の間は難しいと考えられます。
ただし、少しずつ利用が広がる可能性はあります。
普及を妨げる要因
- 従業員の安心感は依然として「銀行>電子マネー」
- 企業にとって導入コスト・管理コストが重い
- 日本人特有の「現金信仰」が根強い
普及を後押しする要因
- 政府のキャッシュレス推進政策
政府はキャッシュレス比率80%を目指しており、給与デジタル化もその一環です。 - 利便性の向上
給与が直接PayPayなどに入ることで、チャージ不要・すぐに使えるという利点があります。
特に若年層やフリーランスには好評です。 - コスト削減効果
銀行振込よりも資金移動業者の手数料が安いケースがあり、アルバイトやパートが多い企業には導入メリットがあります。
結論:銀行と電子マネー、しばらくは「共存時代」
電子マネー給与は、若者やキャッシュレス利用者を中心に少しずつ広がるでしょう。
しかし、すぐに主流化する可能性は低く、今後も銀行振込との「併用」が続くと見られます。
筆者個人としても、給与が電子マネーで支払われるとなると、やや不安を感じてしまいます。
とはいえ、この記事を調べていて驚いたのは、今でも現金で給与を渡している企業があるという事実。
時代が進んでも、意外と「昔ながら」が残っているんですね。
あなたはどれがいいと思いますか?
銀行振込? それとも電子マネー? あるいは現金?
便利さと安心感、あなたならどちらを選びますか?
それではまた別の記事でお会いしましょう
🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」
11月8日
【レントゲの日】
「レントゲンの日」は、1895年11月8日にドイツの物理学者ヴィルヘルム・レントゲン博士がX線を発見したことに由来しています。
レントゲンの日の主なポイントは以下の通りです。
- X線の発見: レントゲン博士は、真空管を使った実験中に偶然、未知の光線が蛍光紙を光らせるのを発見しました。
- 「X線」の由来: この未知の光線は、その正体がわからなかったことから、数学で未知数を表す「X」を用いて「X線」と名付けられました。
- 医療への貢献: X線の発見は、医療診断に革命をもたらし、骨や臓器を非侵襲的に観察することを可能にしました。
- 国際的な記念日: この功績を称え、世界では「国際放射線医学の日(International Day of Radiology)」として記念されています。
- レントゲン博士の功績: レントゲン博士は、この発見で1901年に第1回ノーベル物理学賞を受賞しました。
今日では、X線は医療分野だけでなく、工業製品の検査など、幅広い分野で活用されています。