「旅の恥は掻き捨て」はもう古い?観光トラブルから考えるマナー問題

『旅の恥は掻き捨て』って本当に許されるの?

近年、日本を訪れる外国人観光客は急増しています。
日本食やアニメ、漫画、ゲームなど、日本文化は世界中で高い人気を集めていますよね。さらに政府も観光産業を重要な経済政策として推進しており、日本各地で“インバウンド需要”という言葉を耳にする機会も増えました。

実際、コロナ禍前の2019年には訪日外国人観光客数が約3200万人を記録し、その後も回復傾向が続いています。観光地によっては、平日でも外国人観光客で溢れている場所も珍しくありません。

もちろん、日本へ興味を持って来てくれるのは嬉しい事です。
日本文化に憧れて来日してくれる人も多いでしょうし、日本経済にとっても観光産業は大きな支えになっています。

しかし、人が増えれば当然ながら問題も増えます。

近年では、観光地でのマナー問題やトラブルがニュースになる事も珍しくなくなりました。そこで今回は、昔からある言葉――

『旅の恥は掻き捨て』

この言葉について改めて考えてみたいと思います。


『旅の恥は掻き捨て』とは?

『旅の恥は掻き捨て』とは、

「旅先では知り合いも居ないから、多少恥ずかしい事や羽目を外した行動をしても気にしない」

という意味のことわざです。

昔の旅は、今ほど気軽なものではありませんでした。
遠くへ行けば二度と会わない人も多く、開放感から普段とは違う行動をしてしまう――そんな心理を表した言葉とも言われています。

ただ、現代では少し事情が変わってきています。

SNSの普及によって、観光地での迷惑行為は一瞬で世界中へ拡散される時代になりました。
“旅先だからバレない”なんて感覚は、もはや通用しないのかもしれません。


観光地で増えるトラブル

ニュースでよく取り上げられるのが、

  • 史跡や文化財への落書き
  • ゴミのポイ捨て
  • 私有地への無断侵入
  • 危険な場所での写真撮影
  • 公共交通機関での迷惑行為

などでしょうか。

特に文化財への落書きや破壊行為は完全に論外です。
「記念だから」「思い出だから」では済まされません。普通に犯罪です。

一方で、そこまで悪質ではないケースもあります。

例えば、

  • 人気スポット周辺での路上飲食
  • 写真撮影のための長時間占拠
  • ローカル住宅街での騒音
  • ゴミ箱不足によるポイ捨て

など、本人に悪気は無くてもトラブルになってしまうケースもあるようです。

おそらくですが、

「旅行だからテンションが上がっていた」
「皆やっていたから大丈夫だと思った」
「少しくらい平気だと思った」

そんな軽い気持ちもあるのでしょう。

ただ、観光地で生活している人からすれば、それは毎日の事です。

観光客にとっては“数日の旅行”でも、そこに住んでいる人にとっては“日常”なんですよね。


文化の違いという難しさ

とはいえ、難しい部分もあります。

海外から来る以上、文化や価値観の違いは当然あります。
日本では当たり前のマナーでも、海外ではそうではない場合もあるでしょう。

例えば、

  • 電車内での静けさ
  • ゴミを持ち帰る文化
  • 列に並ぶ習慣
  • 食べ歩きへの感覚

こういったものは、日本独特の価値観でもあります。

私自身、海外旅行の経験はほとんどありません。
なので、「日本では常識だけど海外では普通」という事も実際には沢山あるのだと思います。

だからこそ、一方的に「外国人だからマナーが悪い」と決めつけるのも違う気がします。

実際には、日本のルールや文化をしっかり調べて来日している方も沢山居ます。
むしろ、日本人以上に礼儀正しい外国人観光客を見かける事もありますよね。

結局のところ、問題なのは国籍ではなく“個人のモラル”なのかもしれません。


「来た時より綺麗に」という考え方

日本では昔から、

「来た時より綺麗にして帰ろう」

という考え方があります。

小学校の遠足やキャンプ場などで、一度は聞いた事がある人も多いでしょう。

また、海外ではサッカーW杯などで、日本人サポーターが試合後にゴミ拾いをする姿が話題になりました。

もちろん、日本人全員が完璧という訳ではありません。
ですが、“自分が使った場所を綺麗にする”という価値観は、日本社会に比較的根付いているように感じます。

この考え方って、実はかなり凄い事なのかもしれません。

誰かに強制される訳でもなく、
「次に使う人のために綺麗にしておこう」

そう考えられる人が増えれば、観光地のトラブルも今より減る気がします。

私自身も完璧ではありませんが、改めて見習いたいと思いました。


観光客も観光地も気持ち良く過ごせる未来へ

これからも日本の観光産業は拡大していくでしょう。
外国人観光客も今後さらに増えていくと思われます。

だからこそ必要なのは、

  • 観光客側のマナー意識
  • 受け入れ側の環境整備
  • 多言語での案内やルール説明
  • 地域住民への配慮
  • 行政のサポート

こういった“双方が気持ち良く過ごせる工夫”ではないでしょうか。

せっかく日本へ興味を持って来てくれるのですから、
観光客も地域の人も、お互い嫌な思いをせずに交流できるのが理想ですよね。

『旅の恥は掻き捨て』

昔からある言葉ですが、現代の時代には少し合わなくなってきているのかもしれません。

これからは、

「旅先だからこそ、その土地を大切にする」

そんな考え方が広がっていけば良いなと思います。

それではまた別の記事でお会いしましょう


🟡 おまけコーナー:「明日って何の日?」

2月6日

【抹茶の日】

由来と目的

  • 制定の目的: 1992年に抹茶の名産地である愛知県西尾市の西尾茶協同組合(または西尾市茶業振興協議会)が制定しました。西尾茶の創業120周年を記念し、特産品である抹茶の認知度向上や販路拡大を目的としています。
  • 日付の由来: 茶道で釜を掛けてお湯を沸かす道具である「風炉(ふろ)」の語呂合わせ(ふ=2、ろ=6)から、2月6日となりました。