関東と関西で全然違う?きつねうどん・たぬきそばの名前の秘密

有名なカップ麺シリーズでもおなじみの「きつねうどん」と「たぬきそば」。
名前は誰もが知っていますが、「どうしてそんな呼び名になったの?」と聞かれると、意外と答えられない人も多いのではないでしょうか。

「きつねうどん」は油揚げが入っているからまだ分かります。でも「たぬきそば」に関しては、たぬきが入っているわけでもないし、ちょっと不思議ですよね。

そこで今回は、この2つの麺料理の名前の由来や、地域ごとに異なる「きつね」と「たぬき」の文化について深掘りしていきます。


🦊 きつねうどんの由来は「稲荷信仰」と油揚げ

きつねうどんは、甘く煮た油揚げがのったうどん。名前の由来は、古くから「きつねの好物は油揚げ」と信じられてきたことにあります。

その背景には、稲荷信仰が深く関わっています。

  • 稲荷神の使いはきつね
    稲荷神は五穀豊穣を司る神様で、そのお使いがきつねとされてきました。
  • 供物としての油揚げ
    昔はネズミを捕まえてくれるきつねに感謝して、ネズミの天ぷらをお供えしたとされる説もあります。ですが仏教の広まりで殺生が避けられるようになり、代わりに大豆から作られる油揚げを供えるようになったのだとか。
  • 稲荷寿司との共通点
    稲荷神社に供えられる油揚げから生まれたのが「稲荷寿司」。同じように、油揚げをのせたうどんも「きつねうどん」と呼ばれるようになりました。

発祥の地は大阪とされ、老舗のうどん屋では最初、稲荷寿司用の油揚げを別添えで提供していました。ところが、多くのお客さんがうどんに入れて食べていたため、そのスタイルが定着して現在の「きつねうどん」になったといわれています。


🦝 たぬきそばの由来は「タネ抜き」から?

一方で、やや謎めいているのが「たぬきそば」です。実は、この名前の由来にはいくつかの説が存在します。

1. 「たね抜き」説(最有力)

そばやうどんに天かす(揚げ玉)をのせたものを「たぬき」と呼ぶのは、天ぷらの具材(タネ)が入っていない=「タネ抜き」がなまって「たぬき」になったから、という説が有力です。

2. 色合い説

天かすのこんがりした色合いが、たぬきの毛並みに似ていることからそう呼ばれるようになった、という説もあります。

3. 関西独自の「たぬき」

関東では「天かすがのったそば・うどん」を指すのに対し、関西では「油揚げがのったそば」を「たぬき」と呼ぶのが一般的。
さらに京都では、刻んだ油揚げをのせ、あんかけ仕立てにしたうどんを「たぬき」と呼ぶなど、地域ごとに呼び方がまったく異なるのです。


🌏 関東と関西での違いを整理すると…

地域きつねたぬき
関東油揚げがのったうどん・そば天かすがのったそば・うどん
関西(大阪)油揚げがのったうどん油揚げがのったそば
京都油揚げがのったうどん刻んだ油揚げ+あんかけのうどん

このように、「きつね」と「たぬき」の定義は全国共通ではなく、地域によって大きく異なります。旅行先で注文すると、思っていたのと違う料理が出てくる…なんてこともありそうですね。


🍜 「きつね」と「たぬき」が語る食文化

「きつねうどん」「たぬきそば」という名前は、単なる語呂合わせや想像の産物ではなく、信仰や生活習慣、そして地域文化と深く結びついています。

きつねうどんには稲荷信仰が、たぬきそばには言葉遊びや食文化の地域差が反映されているのです。

「自分の住む地域の“きつね”や“たぬき”は全国共通だと思っていたら、実はご当地ルールだった!」なんて発見も面白いですね。

さて、皆さんの地域では「きつね」と「たぬき」、どんな意味で使われていますか?もしユニークな呼び方やご当地麺料理があれば、ぜひ教えてください。

それではまた別の記事でお会いしましょう


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